おじいちゃんおばあちゃんと薬 |
質問→ |
うちのおばあさんは、ひざが悪くて整形外科、高血圧や糖尿病で内科、白内障で眼科に通っています。
それぞれの病院で数種類の薬をもらって飲んでいるのですが、こんなにお薬を飲んで大丈夫でしょうか? |
答え→ |
病院で処方される薬は、患者さんの症状や体格に合わせて成分や用量を決めるため、ひとつの錠剤にひとつの成分しか入っていない医療用医薬品を組み合わせて処方されます。ひとつの錠剤の中に数種類の成分が配合されている市販の風邪薬と異なり、医師に処方される薬は、患者さんのためのオーダーメードの薬といえます。
まず、診療の際に、他の医療機関で処方されている薬を伝えましょう。医師は他の医療機関の処方薬も考慮して、安全な薬を処方していますので、不安がらずに服用してください。
複数の医療機関を受診していても、お薬を受け取るかかりつけ薬局を決めておけば、お薬の飲み合わせなども調べてもらえます。 |
|
質問→ |
錠剤が大きくて飲みこめないのですが、何かよい方法はないですか? |
答え→ |
加齢とともに運動神経が衰え、食べ物や飲み物を飲みにくくなってきます。
錠剤やカプセルが飲みにくい場合は、自分であれこれ悩まずに医師や薬剤師に相談してください。錠剤を半分に割ったり、同じ薬効の粉薬に変えたりと飲みやすい形の薬に変えることができます。ただし、自分の判断で錠剤を砕いたり、カプセルをはずして中の粉だけを飲んだりということはしないでください。 |
|
質問→ |
年をとってきたためか、夜なかなか眠れなくなってきたため、たまに睡眠薬を飲みます。
睡眠薬は飲み始めると癖になってやめられなくなるかと心配なのですが? |
答え→ |
最近の不眠症の治療につかわれるベンゾジアゼピン系の睡眠薬は不安、緊張を和らげる作用があり、その結果眠りに導くものです。ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は安全性が高く、依存性が少ない薬で、通常やめられなくなるということはありません。
しかし、睡眠薬を飲んでよく眠れるようになったからといって、突然服用を中止すると、かえって不眠症が悪化したりすることがありますので、徐々に量を減らしていくとよいでしょう。 |
|
質問→ |
睡眠薬は毎日飲むとだんだん効かなくなるのでは? |
答え→ |
長く症状が続く不眠症の場合、患者さんは睡眠薬を長期にわたって服用しなくてはいけません。昔の睡眠薬は長期間飲みつづけていると、だんだん効きが悪くなってきましたが、最近のベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、長期間飲みつづけても効き目が悪くなることはありません。 |
|
質問→ |
睡眠薬を飲むとボケるのでは? |
答え→ |
睡眠薬を飲み続けると早くボケるとか、アルツハイマー病になるなどと、恐れている人もいますが、そのようなことはまったくありません。ボケは脳の病気によって知能に障害を受けることで、ベンゾジアゼピン系睡眠薬で起こる一過性の健忘とは異なるものです。 |
|
質問→ |
睡眠薬を安全に飲むためには? |
答え→ |
睡眠薬は不眠症の患者さんのための薬です。必ず医師の医師の指示にしたがって服用してください。
自分の判断で服用量を増やしたり、主治医の指示なしに薬を中断しないようにしてください。
就寝の直前に、寝る支度を全部すませてから服用してください。
睡眠薬を服用するときは、アルコール類を飲まないでください。
いったん寝て、短時間の後にまた起床して、仕事などをする可能性があるときは、最初から睡眠薬を飲まないでください。
薬の影響で翌日、眠気や注意力・反射運動能力の低下が起こることがあります。車の運転や、機械の操作には十分注意してください。
あなたに処方された薬は、あなたの不眠症を治療するための薬です。
家族や友人の間でも、譲ったりすることは禁止されています。 |
|