花粉症


 いまや日本人の10人に1、2人が発症、国民病ともいわれる花粉症。完璧に治すレベルまでは達していないが、予防薬、治療薬の研究が著しく進み、症状を抑えたり、軽く済ませたりすることも可能に。まずは医師の診断で何の花粉のアレルギーかを知り、指示に従って下さい。

●花粉症の症状

 花粉症とは花粉(アレルゲン)によるアレルギーのことで、くしゃみ・鼻みず・鼻づまり・目のかゆみ・涙などが主な症状です。毎年、樹木や草花の花粉が舞う季節に繰り返して起こります。
 その理由は、戦後に植林したスギ林が花粉を大量に生産していることと食生活や住環境の変化によってアレルギー体質の人が増加していること、大気汚染などが影響しているといわれています。

症状・・・。

  1. 目のかゆみや充血、目やに、涙目、まぶたの腫れなどの症状が起こります。

  2. くしゃみ、鼻水、鼻づまりの症状が起こります。

  3. のどの奥がかゆくなります。鼻がつまって口で呼吸しているうちに、のどが乾燥して痛くなることもあります。

  4. 耳の中がかゆくなることがあります。

  5. 肌が荒れたりかゆくなったりします。

  6. たんが出たり、かゆくなったり、せきが出ることがあります。

  7. 症状がひどい場合には、だるくなったり、頭痛、不眠、消化不良、食欲不振などが出てきます。


 

●花粉症予防

  1. 花粉の多い場所には近寄らず、なるべく花粉をすわないようにしましょう。
  2. 窓や戸の開閉をなるべく少なくし、よく掃除をしましょう。
  3. 外出時には帽子やマスクやメガネを着用し、帰宅後はうがい、洗眼をしましょう。
    通常のメガネだけでも使用していない時より、眼に入る花粉量は半減します。
    マスクは通常のものでもガーゼを挟み込むだけでも効果があり、鼻に入る花粉数は約1/3になり、花粉症用のマスクでは約1/5になります。生理食塩水と呼ばれる0.4%の食塩を溶かした蒸留水を使用することをお勧めします。
  4. 洗濯物は、花粉の少ない日に干し、取り込む際は振るなどして花粉を落としましょう。
  5. 適度な運動、皮膚を鍛える、高タンパク高カロリーの食事を控えましょう
  6. 発症していなくても、心配であればアレルギー検査を受けておきましょう。

●花粉飛散時期

植物/月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
すぎ                        
ひのき                        
ぶたくさ                        
はんのき                        
けやき                        
いね                        
よもぎ                        

●食生活と花粉症

 戦後の食事の変化によって栄養状態が良くなった反面、肉食中心の食生活は「たんぱく質」の摂取が多くなることで、異物への反応が過敏になり現代人はさまざまなアレルギーを起こしやすい体質にかわってきています。
 また、子供のころからインスタント食品やスナック類・保存食・加工食品などを多く食べていることによって食品添加物を摂り続けていることも、アレルギーを起こしやすい体質への変化の原因としてあげられています。

 アレルギーを予防するには、まずは偏食をやめ、日頃からバランスの良い食生活をするよう気をつけていくことが大切です。 そして、その症状を抑える働きがあるといわれる食材や、抗酸化作用のある成分を豊富に含んでいる食品を積極的に取るよう心がけましょう。
 
  • 動物性たんぱく質は異物に反応しやすい細胞膜を作るので、肉類を控えます。
  • 植物性たんぱく質は細胞膜を丈夫にするので、野菜・豆類・いも・穀類を多く摂ります。
  • 食品添加物の入った加工食品の摂取を控えます。
  • 刺激の強い食品や香辛料、たばこ、お酒は免疫力を弱め症状を悪化させるので、なるべく控えるようにしましょう。

●花粉症に効果のある食材
◆緑茶
緑茶に多く含まれる抗アレルギー成分であるカテキンは、殺菌・消炎作用を発揮。また、皮膚や粘膜を保護する働きもあります。

◆甜茶 (てんちゃ)
鼻水や目のかゆみを防ぎ、鼻づまりにも有効な成分が含まれています。

◆はとむぎ茶
抗酸化成分が豊富。消炎作用があり、アレルギー症状を抑えて緩和するといわれています。

◆青魚
青魚に多く含まれるDHAは、アレルギーの発症原因物質の生成を抑え、花粉症の予防・症状緩和に有効であるといわれています。

◆しそ
抗酸化力の強い物質を含んでおり、鼻づまりなどに効果的で炎症をやわらげます。

◆ヨーグルト
乳酸菌が多いヨーグルトを食べ続けると、腸内細菌のバランスが整えられ、善玉菌が腸の粘膜に開いていた穴をしっかり修復してくれます。腸内の環境を整えることによって抵抗力や免疫力を増し、その結果花粉症の症状の改善につながると考えられています。

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