USBメモリで広まるウィルスへの対策



USBメモリを介して、コンピュータに感染するウィルス(USBワーム)の被害が広まっています。 ウィルスの種類によっては自己繁殖したり、データを破壊したり、勝手にウィルスのついたメールを送り、個人情報を流出したりしてしまいます。コンパクトで大容量のためデータの移動などに便利なUSBメモリですが、ウィルス感染の危険があることを忘れず、使用する前にきちんと対策をしておきましょう。
 
●ウィルスへの対策
  1. 信頼できないコンピュータではUSBメモリを使用しない
    USBメモリは、信頼のできるコンピュータでのみ使われているものを使用するようにしましょう。
    USBメモリを不特定多数の人間と共有しないことも重要です。 自分のコンピュータにウイルス対策ソフトが導入されていたとしても、USBメモリをウイルス対策ソフトが導入されていない(またはパターンファイルが最新の状態ではない) コンピュータで使用すると、USBワームなどの不正プログラムに感染してしまう危険性が高くなります。感染してしまうと、最悪の場合には、重要なデータや個人情報の漏えいにつながる恐れも出てきます。
    公共のパソコンやネットカフェなど、セキュリティ対策が不明なコンピュータでもUSBメモリを使用するのは避けるようにしましょう。
     
  2. ウィルス対策ソフトを最新版へ
    普段使用しているウィルス対策ソフトのアップデートを必ず行って、パターンファイルを常に最新の状態に保つようにしてください。導入されていたウィルス対策ソフトのパターンファイルが最新の状態ではなかったため、USBワームを検知できないということもあります。
     
  3. 定期的にウィルスチェックを
    ウィルス対策ソフトでUSBメモリを定期的にウィルスチェックを行ってください。コンピュータにウィルス対策ソフトを導入していれば、ウィルスのコンピュータ自体への感染は防げます。
    しかし、USBメモリ内にUSBワームが残る場合があります。そのため、USBメモリを使用する前には、手動でスキャンをすることで 、USBメモリ内のUSBワームを駆除することをお薦めします。
     
  4. USBメモリの自動実行をさせない
    USBワームが自動的に動きだすのを防ぐため、Windowsの自動実行機能をオフにする手段があります。よく知られているのは、USBメモリなどの外部メディアをコンピュータに挿入する際に「Shift」キーを押し続けることで、Windowsの自動実行機能を無効にすることができます。
    USBメモリを挿入する際に、いちいち「Shift」キーを押し続けるのは少し面倒な場合、Windowsでは「コントロールパネル」から外部メディアの設定を変更することで、既定でオンになっている自動実行機能をオフにすることができます。

 

USBワームって?
自動実行機能でUSBワームが爆発的に感染拡大

コンピュータにCDを挿入した際、自動的にインストール画面が立ち上がることがあります。これは、Windowsの自動再生機能により、インストーラーのプログラムが自動実行されているからです。
実はこの機能はCDドライブだけでなく、他のFD・MO・DVD・USBフラッシュメモリにも適用されています。接続されたメディア内に「AUTORUN.INF」という設定ファイルがあった場合、Windowsはそれを参照し、リスト内にあるプログラムを起動させているのです。

USBワームは、この自動再生機能を悪用して感染を広げます。具体的には、USBメモリに感染する際にUSBワーム自身のコピーだけではなく、本体を実行させる記述を含む「AUTORUN.INF」を作成 します。これにより、USBメモリがコンピュータに接続された際に本体が自動的に実行されるようになるのです。

 

USBワーム感染の拡大

感染後は同一ネットワークで感染拡大、不正プログラムのダウンロードも !

コンピュータ内に侵入したUSBワームはその後、同一のネットワーク内のコンピュータや別のUSBメモリなどに自身をコピーして感染を広げていきます。さらに、USBワームは感染を広げるだけではなく、感染コンピュータから不正なWebサイトにアクセスし、別の不正プログラムをダウンロードする活動も行うのです。

 

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