ハチについて


 

ハチというと、スズメバチ、アシナガバチ、ミツバチなどが有名で、
「大きな巣を作って家族でくらす」
「花にやってくる」
「毒針で刺されるから危ない」といったイメージをお持ちの方が多いと思います。

しかしこれは、ハチ全体で見ると一部の種類にすぎません。

 

ハチの種類と特徴

 
ハチの種類 特徴
キバチ科 幼虫が木材を食べて育ちます。
メスの成虫は木材に穴を開けて産卵します。
ハバチ科
ヒラタハバチ科
コンボウハバチ科
ミツフシハバチ科
幼虫は植物の葉を食べて育ちます。
幼虫は小型のイモムシとよく似ていますが、からだをS字型にくねらせるのが特徴です。
ヤドリキバチ科
ヤセバチ上科
ヒメバチ上科
コバチ上科
クロバチ上科
ツチバチ科
アリガタバチ科
セイボウ科
他の昆虫に卵を産みつけます。幼虫はその昆虫の組織を食べながら成長し、最後には殺してしまいます(捕食寄生蜂)。
モンシロチョウの幼虫や他のハチの巣に寄生する種類もいいます。
(アオムシサムライコマユバチ、ウマノオバチなど )
タマバチ科 植物の組織内に卵を産みつけます。
植物にみられる「虫こぶ」には、ハチの仲間の幼虫によるものが多々あります。
ベッコウバチ科 翅が鼈甲色に透き通った種類が多くいます。
クモを襲って毒針で麻酔し、地面に掘った巣穴に運び込んで産卵する狩りバチです。
幼虫は麻酔で動けないクモを食べて成長します。
なかには、タランチュラを狩る「タランチュラホーク」という種類もいます。
スズメバチ科 ドロバチ類とスズメバチ類・アシナガバチ類に分類されます。
ドロバチ類は、単独生活の狩りバチです。
スズメバチ類・アシナガバチ類は、女王バチを中心とした家族生活をします。
これは、他の昆虫を狩って幼虫のえさにします。
スズメバチ類・アシナガバチ類は、巣や自分の防衛のためには敵に容赦ない攻撃をしてくることなどが知られています。
人間への被害(ハチ刺症)も頻繁にあります。
アナバチ科 クモやシャクトリムシ、コオロギ類などを襲って毒針で麻酔し、巣に運び込んで産卵する狩りバチです。
巣は地中に穴を掘る種類と泥などで作る種類がいます。狩る昆虫も多様です。
コハナバチ科
ハキリバチ科
ミツバチ科
 
ハナバチ類です。
花によくやってくるハチで、花粉や蜜を集めて巣に運び込み産卵します。
ミツバチ科は女王バチを中心とした家族生活をおこないます。
からだにはたくさんの毛が生えていて、顕花植物の受粉に一役買っています。

 

アシナガバチ・スズメバチ・ミツバチについて

<巣と遭遇した場合の対処法>
巣に近づかない
見張りのハチを刺激しないよう、姿勢を低くして巣から速やかに離れる

 

<威嚇や攻撃を受けた場合>
手で追い払ったり大声で騒いだりするのは禁物
姿勢を低くしてハチ類から逃げる
ハチ類は直線的に追ってきますので、急角度で曲がるなどの方法が有効

 

<特徴>

集団で敵に攻撃をしかけます。
生物に対して毒針を刺すと、そこから攻撃的になるフェロモンを発っします。
そのため、ハチのどれか一匹が刺すと、他の蜂もつられて集団で襲いかかるという習性があります。
ミツバチは、針に返し棘があり、皮膚に刺さると抜けなくなります、無理に抜けば毒腺ごと抜けて、ハチは死にます。
アシナガバチやスズメバチなどは連続していくらでも刺すので、毒液が残っている限り何度でも刺してきます。(毒液は刺して注入するだけでなく、空中から散布することもあります。)

 

<刺されないようにするには>夏・秋に山や森に行く場合
香水をつけない 香水には、スズメバチ類の警報フェロモンと同じ物質が含まれているからです。特に多くの果物にも含まれている2-ペンタノールは、オオスズメバチの場合最も活性が強いとされています。
黒い服を控える スズメバチ類が幼虫や蛹を捕食者として攻撃標的とするからです。
また、人間を含む大型哺乳類の弱点が黒色部分(眼や耳孔など)であることから、黒色あるいは暗色部分を識別して攻撃行動を活発化させる行動特性を刺激すると考えられています。

(注意)白い服なら絶対安全というわけではありません。

 

<刺された場合の対処法>
さらに集団で襲われることがあるので、刺激する危険のある大きな身振りを控えつつ、まずは速やかにその場から離れてください。
冷やしながらできるだけ早く病院に行くようにしてください。
毒液が目にはいると、場合によっては角膜の潰瘍を引き起こし失明することがあるので、すぐに水で目をすすぎ病院で治療を受ける必要があります。

<応急処置>

傷口をつまんだり吸引器を用いる方法で毒液を体内から外に出します。
このとき、口で毒液を吸い出すのはやめてください。
(口に傷があった場合、そこから毒が染み込む可能性があります)
傷口を流水で洗い流します。(患部の冷却と毒液を流出させるため)
タンニンを含むもので傷口を洗うことは非常に効果的です。
身近にあるお茶(特に番茶)にもタンニンが多く含まれており代用することができます。

ハチに刺されたときは、「アンモニアが効く」というのがありますが、迷信であり、尿などをつけても効果はありません。

 

BACK


Copyright (C) 2009 AIA. All Rights Reserved