秋の風物詩 中秋の名月


日本の秋の夜長を楽しむ行事と言えば、十五夜のお月見です。

日本では十五夜の月を「中秋の名月」と呼んでいます。

「お月見」や「中秋の名月」という言葉は知っていても、実際の所、何をするのか、なんでそのような行事があるのか、知らない人も多いのでは?
そこで、中秋の名月に関する事をご紹介します。

今年の十五夜(中秋の名月)は

10月4日(水)

 

●中秋の名月とは

「中秋の名月」とは”秋の真ん中に出る満月”の意味です。

旧暦では、
1月〜3月を「春」
4月〜6月を「夏」
7月〜9月を「秋」
10月〜12月を「冬」
となります。

そのため、8月は秋のちょうど真中であり、8月15日の夜に出る満月(満月に近い月)ということで、そう呼ばれるようになりました。

旧暦と、新暦では1ヵ月程度のズレが生じるため、
現在用いられている新暦では、9月7日から10月8日の間に訪れる満月(または満月に近い)の夜の日を「十五夜」・「中秋の名月」と呼んでいます。

中秋の名月には、稲の豊作を祈るためのお祭りという説があります。

丸い満月は、豊穣の象徴だとも言われ、「満ち欠けする月の様子」や「作物が月の満ち欠けとともに成長する」ことから、

●農作物の収穫
●ものごとの結実
●祖先とのつながり

それぞれに感謝し、月に祈るようになりました。

また、稲の豊作祈願だけではなく、芋類の収穫祭だったという説もあるようです。

他にも、中国では古くから月を見るという行事があり、それが平安時代に日本に伝来してきたとされる説もあります。


●「中秋の名月」と「仲秋の名月」

中秋の名月

秋のちょうど真ん中の日を中秋といい、8月15日が中秋にあたります。
そのため、中秋の名月=8月15日の名月という意味になり、十五夜のときは中秋の名月と書く場合が多いのです。

仲秋の名月

旧暦の7月を初秋、8月を仲秋、9月を晩秋といいました。
仲秋とは8月の別称で、仲秋の名月=8月の名月という意味になります。


●すすきと月見団子

中秋の名月には、すきと月見団子をお供えすると思います。

すすき

月の神様を招く依り代(よりしろ※)として供えられたと言われています。
[※神霊が依り憑く(よりつく)対象物のこと]

また、収穫を祝ったことから、稲穂に似たすすきを供えるようになったとも言われています。

 

月見団子

十五夜では、これからの収穫を祈り、十三夜では、その年の収穫に感謝してお米の粉で作った団子を供えたのが始まりといわれています。
そのお供え物をいただく事で月の力を自分にも分けていただき、健康と幸せを得ることが出来ると信じられていました。
また、ぶどうなどツルのあるものをお供えしてそれを食べると、お月様との繋がりが強くなるとも言われているようです!



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