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17:2003/8 |
<養殖業者が記録すべき生産管理データについて>
食品の安全性に対する消費者の関心が高まるに伴い、生産者、製造者に対する品質管理の徹底が、求められるようになった。これまで、データの記録は育成面と経理面での評価解析・節約・改善という育成技術の向上による生産性のアップが主目的であったが、食品の安全性に対する消費者の声の高まりを受けて、今や、安全・安心を保証する品質管理記録を残す事が養殖業者に求められるようになったと言える。いずれ、第三者に育成記録を開示しなければならない時代の到来を踏まえ、養殖業者の育成現場における管理記録の内容をまとめてみた。 |
@種苗導入記録 |
由来(天然、人口、輸入、中間魚など)、種苗導入年月日、輸送方法、可能な範囲で種苗段階での消毒の有無や薬品名など |
A分養記録 |
魚群番号、イケス番号、分用後収容量(尾数、重量)、分養前日、の給餌制限の有無など |
B配給飼料、副原料受入記録 |
飼料の名称、規格、製造者名、納入業者名、ロット番号、数量、保管場所など |
C飼料魚受入記録 |
魚種、産地、品質所見(におい、ヤケの有無、サイズなど)、ロット番号など |
C飼料魚受入記録 |
魚種、産地、品質所見(におい、ヤケの有無、サイズなど)、ロット番号など |
D調、給餌記録 |
餌量魚、配合飼料、ビタミン剤等の別にイケス単位で、種類毎に数量を記録する。摂餌状態も記録されれば、なお良い。 |
E育成経過記録 |
従来から広く記録されてきた事項であるが、魚群状態(遊泳異常、体色異常)や漁場汚染事故の有無(災害、近隣における事故など)、環境汚染、具毒関連行政情報の有無など。 |
F魚病診断、投薬指示記録 |
水産用医薬品について、異常値、病気診断の内容、使用医薬品の投与量、医薬品の購入履歴、投薬予定期間など。 |
G水産用医薬品受入記録 |
医薬品の購入履歴や在庫を確認するために、薬剤名称、購入先、納品書番号、受入数量、保管場所、投薬終了日など。 |
H投薬記録 |
投与する薬剤名毎に、投与量、経過状態、休薬の状態など |
I健康診断記録 |
養殖魚の健康診断を行った場合には、細菌審査、血液検査、総合所見など |
J漁網防汚剤使用記録 |
漁網防汚剤を使用した場合には、使用内容(薬液名、濃度、浸漬/乾燥時間)、対象イケス(番号、使用開始日/終了日)、廃網の処分方法など |
K環境事故対応記録 |
漁場環境に著しい影響を与える事故が発生した場合には、事故の内容(油流出、赤潮/原因プランクトン、台風豪雨による河川水流入など)、事故への対応結果など。 |
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