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金融機関の不良債権問題解決に向けたアクションプログラムの動向について>
1.はじめに |
平成14年10月30日に金融庁より、日本の金融システムと金融行政に対する信頼を回復し、世界から評価された金融市場を作るため、金融機関の不良債権問題等を解決するための方針「金融再生プログラム」が示されました。これを受けて、平成15年3月27日に金融庁金融審議会より「リレーションシップバンキングの機能強化に向けて」が報告されました。この報告書によると、中小・地域金融機関の融資機能を積極的に活用して、地域経済の活性化を目指していくとの認識に立ったアクションプログラムであり、平成16年までの2年間を「集中改善期間」として「リレーションシップバンキングの機能強化計画書」の提出が求められています。 |
2.リレーションシップバンキングとは |
リレーションシップバンキングとは、一般的には、「金融機関が顧客との間で親密な関係を良く維持することにより、顧客に関する情報を備蓄し、この情報を基に貸出等の金融サービスの提供を行う事で展開するビジネスモデル」とされています。このリレーションシップバンキングの機能強化に関するアクションプログラムとして、金融機関は以下のような内容に取り組む事になりました。 |
(1)中小企業の金融再生に向けた取組み @創業、新事業支援強化などの取組み A取引先企業に対する経営相談、支援機能の強化 B早期事業再生に向けた積極的取組み C新しい中小企業金融への取組みの強化 D顧客への説明態勢の整備、相談、苦情処理機能の強化 E上記施策の進捗状況について半期毎に公表 |
(2)健全性確保、収益性向上等に向けた取組み @資産査定、信用リスク管理の厳格化 A収益管理体制の整備と収益力の向上 B各種金融機関のガバナンスの向上強化 C地域貢献に関する各種金融機関のディスクロージャーの強化 Dコンプライアンス態勢について監督上の措置の厳正運用 E地域の金融システムの安定性確保 F多面的な評価に基づく総合的な監督、措置体制の確立 |
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