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23:2003/12 |
<中小企業の適正なベースアップの求め方>
四月は、中小企業の経営者にとってはベースアップの季節であり、各企業間における賃金格差の是正、望ましい賃金システムの確立、企業にとっての適正な賃金水準の確保等、経営者にとって賃金は永遠のテーマといえます。そこで、適正な賃上げ率の求め方を以下に提示しますので、参考にして下さい。 |
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(1)今年度事業計画に基づく労働分配率によって賃上げ可能率を算出する方法 | |
@今年度目標売上高 −−−−−− 6億円 A今年度目標限界利益率 −−−−−− 20% B今年度目標労働分配率 −−−−−− 45% C年間平均社員数 −−−−−− 20人 |
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目標一人当たり年間人件費=6億円×0.2×0.45÷20人=2,700千円 従来の年間一人当たり平均人件費が2,500千円であれば一人当たりの平均賃上げ可能率は、2,700千円÷2,500千円=1.08 即ち8%という事になります。 |
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(2)必要最低利益確保額から労働分配率を求めて賃上げ可能率を算出する方法 | |
@今年度必要最低利益 −−−−−− 5,000千円 A今年度目標人件費額 −−−−−− 54,000千円 B今年度目標その他固定費 −−−−−− 65,000千円 C今年度労働分配率 −−−−−− 54,000千円 ――――――――――――――=43.5% @+A+B=124,000千円 |
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従来の労働分配率が42%であれば、人件費としての総枠での賃上げ可能率は43.5%÷42%=1.035 即ち3.5%です。 |
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B労働生産性上昇を考慮して賃上げ可能性を算出する方法 | |
@前年度労働生産性 −−−−−−
800千円 A今年度労働生産性 −−−−−− 880千円 B労働生産性上昇率 −−−−−− =1.1 即ち10% C当年度の年間人件費 −−−−−− 50,000千円 |
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今年度の減価償却費と支払利息の合計額が25,000千円とすると、人件費としての総枠での賃上げ可能率は、10%×50,000千円/(50,000千円+25,000千円)=0.066 即ち6.6%となります。 |
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