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31:2004/12 |
<企業投資の採算性について>
T.はじめに | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
企業にとって必要な投資は、行なわなければなりませんが、その投資が果たして採算に見合う投資であるか否かは大きな問題です。投資をする以上は、投資の良し悪しについての判断材料がいる訳で、今回はその投資の採算性を見る計算手法を事例を交えながら見る事にします。 |
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U.事例の概要 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2,000万円の借入れを金融機関から行なって、新たに始めた新規事業の5年間の損益予測は、以下の通りであったとします。但し、借入資金2,000万円の
返済期間は5年で、この期間の平均借入利率を7%とします。
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V.投資の採算性の計算例 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1)投資利益率法 この方法の考え方は、投資による利益額が投下した資本に対してどれだけの割合になっているかを見るものです。即ち、
Uの事例で計算すると
従って、平均借入利率7%を投資利益率が(8.7%−7%=1.7%)だけ上回りますので、この企業投資は、投資利益率法上、採算性のある企業投資であると言えます。 |
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2)回収期間法 投資額が、キャッシュフローによって何年で回収できるかを見るものです。従って、短い年数で回収できるほど採算性が良いと判断させます。即ち、
Uの事例で計算すると、
従って、3.8年で投資額を回収しますので、借入返済期間を(5年−3.8年=1.2年)だけ上回ります。従って、この企業投資は回収期間法上
、採算性がある企業投資であると言えます。 |
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3)現在価値法 投資の運用期間(耐用期間)中に得られたキャッシュフローの合計と投資総額とを比較して、採算性を判断するもので、キャッシュフローの合計額が多いほど採算が良いと判断します。即ち、キャッシュフローの現在価値と投資額の現在価値とを比較するので、現在価値法と呼ばれ ます。即ち、 U の事例で計算すると、返済期間における平均借入利率が7%ですから、資本調達コストを7%として計算すると、
※キャッシュフローの現在価値26,012千円−投資額20,000千円=6,012千円だけ上回るので、この企業投資は、現在価値法上、採算性があるといえます。 |
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