b-post > ビジネス情報 > 財務 >有利な販売取引先、販売商品を見抜く視点について |
33:2005/2 |
<有利な販売取引先、販売商品を見抜く視点について>
T.はじめに | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
企業販売の目的を一言で言えば「利益と資金の追求」であり、そのために原資となる限界利益をいかに増大させていくかです。即ち、人・物・金・情報といった経営資源を有効に活用して、高付加価値経営を実現する事にほかなりません。しかし、今日では、売上の伸び悩み、価格引下げ要因等により、思うような付加価値を稼げないのが、実情です。そこで今回は、販売努力を注ぐべき取引先を見抜く視点、販売努力を注ぐべき取引商品を見抜く視点について見る事にします。
(1)販売努力を注ぐべき取引先を見抜く視点
上記表1から限界利益率が最も高くかつ回収資本限界利益率も高いのがE社であり、ついてD社が有利で、B社は売上高は上位から2番目だが利益率も低く資金回収率も思わしくないと言えます。つまり、大切な運転資本をB社に思うように利用されていると考えるべきです。以上から、最も販売努力を注ぐべき取引先は、E社・D社であり、この2社に対する売上高を増やすための営業戦略を工夫すべきです。 (2)販売努力を注ぐべき商品を見抜く視点
上記表2から、当社にとって最も資本稼動率の高い商品は、交差主義比率の最も高いB品であり、ついで、A品、C品と続きます。なお、D品は、売上割合では、トップの位置にありますが、粗利益率は最下位から2番目であり、商品回転率にいたっては、最下位です。つまり、商品の資本効率いう点からは、今後を期待できない商品であると言えます。従って当社が営業努力を注ぐべき商品は、B品、A品、C品であり、売上割合の低いC品については、特に営業戦略を工夫すべきです。 |
Copyright (C) 2005 b-post.com. All Rights Reserved. |