b-post > ビジネス情報 > 法務 > 営業譲渡の意義・手続きについて

02:2001/02


営業譲渡の意義・手続きについて

(1)営業譲渡の意義

 営業譲渡とは、会社の営業の全部または一部を他の会社に譲渡する契約の事です。営業は、一定の営業目的のために組織され、有機的一体として機能する財産・債務のほか、経営組織、ノウハウ、取引先との関係などを含む包括的な概念です。したがって、営業用財産・債務を一括して譲渡する場合でも、個々の財産・債務の譲渡と認められる場合には、営業譲渡には該当しません。
(2)営業譲渡の手続き
営業譲渡の手続きは以下の通りです。

 @営業譲渡契約

  営業を譲り受ける会社と譲渡する会社が営業譲渡契約を締結します。

 A株主総会の特別決議

  (イ)譲受会社    

 営業の全部を譲り受ける場合には、株主総会の特別決議が必要です(商法245@3)。これに対し、営業の一部を譲り受ける場合には、取締役会の決議だけで足ります。
  (ロ)譲渡会社
 営業の全部または重要な一部を譲渡する場合には、株主総会の特別決議が必要なります(商法 245@1。
 B公正取引委員会への届出
 営業の全部または重要部分を譲り受ける場合には、譲受会社は公正取引委員会へ営業譲受等届出書を届け出ます(独禁法16,15A)。譲渡当事会社は、公正取引委員会が届出を受理してから、原則として30日を経過するまで営業譲渡をしてはいけません(独禁法16,15B)。届出の受理に要する日数は、一般的に、届け出た日から10日前後のようです。
 C財産等の名義変更手続き
 営業譲渡により、譲渡会社の当該営業についての財産等はすべて譲受会社に移転します。移転した財産等のうち、預金、土地および建物など、譲渡会社の名義で登録等が行われているものについては、譲渡会社への名義変更が必要となります。

 

営業譲渡の手続き

譲受会社の手続き 譲渡会社の手続き
   
 

@営業譲渡契約の締結

 

 

A株主総会の特別決議

   

A株主総会の特別決議

 

 

B公正取引委員会への届出

 

 

公正取引委員会が届出を受理

 

30日間超

 

営業譲渡の効力発生

 

 

C財産名義変更手続き

 
   

BACK


Copyright (C) 2001 b-post.com. All Rights Reserved.