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09:2001/02 |
会社の簡易合併の手続きについて |
(1)簡易合併の用件について |
合併法人に比べ比較的小規模な被合併法人との合併、100%子会社との合併などは、合併法人の株主に及ぼす影響が軽微あるいはないため、合併手続きの簡素合理化を図る見地から、次のいずれの用件を満たす場合には、合併法人においては合併承認株主総会を省略することができ(商法413ノ3)、取締役会で合併契約書を承認をすることとなる。
1)合併新株式数が合併法人の発行済株式数の20分の1以下であること この合併新株式数のなかには、合併新株式に代えて被合併法人の株主に移転する自己株式を含む。 2)合併交付金を支払う場合、その金額が合併法人の最終貸借対照表の純資産額50分の1以下であること 3)簡易合併に反対する株主が有する株式数が合併法人の発行済株式総数の6分の1未満であること 合併承認株式総会を省略できるのは、吸収合併の場合の株式会社である合併法人のみである。したがって、合併法人が株式会社以外の会社及び被合併法人にあっては、必ず総会によって合併契約書の承認を受ける必要がある。 |
(2)簡易合併の手続 |
合併法人については、「株主総会招集通知の発送」及び「合併株主し総会」は略称され、被合併法人の手続きは、通常の合併手続きと同様である。なお主な簡易合併の手続きは、以下の通りである。
@合併契約書 簡易合併であることを明らかにするため、合併法人について合併承認株主総会を得ずに合併をする旨を記載する必要がある。 この場合、合併法人が合併により定款を変更する旨の規定及び合併に際して就職すべき取締役及び監査役を定めたときはその規定を合併契約書には記載することはできない。 これらの事項は株主総会の決議が必要であるためで、合併を機会に定款を変更したり、役員を追加するときには、たとえ簡易合併の要件を満たしていても、簡易合併の手続きを採用することはできず、原則どおり合併契約書に記載し、合併承認株主総会の決議が必要と為る。 A公告等 合併法人は、合併契約書の作成の日から、被合併法人の商号及び本店所在地、合併期日ならびに合併承認株主総会を得ずに合併する旨を公告し、または株主に通知することを要する。この広告は、合併法人が定款で定める広告方法による。 また、債権者保護手続(官報公告+催告あるいは官報公告+日刊新聞紙公告)も合併契約書作成の日から2週間以内にしなければならない。 B合併契約書・貸借対照表等の備置き 合併法人は、株主への公告もしくは通知又は債権者保護手続きの公告もしくは催告の日のうち最も早い日(以下、備え置く日)から合併契約書・貸借対照表等の書類を本店に備え置家なければならない。そのうち、貸借対照表は備え置く日から6ヶ月以内の日に作成したものでなければならない。 C合併法人の株主の権利 合併法人の株主は、上記Aの株主に対する公告もしくは通知の日から2週間以内に、会社に対し書面で簡易合併に反対の意思を通知することができる。この通知をした株主は、会社に対し自己の有する株式を合併契約がなければ有するべき公正な価格で買い取るべき旨を請求することができる。 この株式買取請求権は公告もしくは通知の日から2週間の満了の日から20日以内に株式の額面無額面の別、種類及び数を記載した書面を提出しなければならない。 なお、会社に対し書面で簡易合併に反対の意思を通知した株主の有する株式数が合併法人の発行済株式総数の6分の1以上の場合は簡易合併をすることはできない。 |
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