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27:2004/6

<環境を取り巻く制度及び政策の変革について>

T 制度の変革
 地球規模での環境の悪化に伴って、生態系の循環の破壊や生産活動の基盤の悪化、人間の生存条件の悪化等に伴い、次世代社会の経済と環境の調和を保つために環境省や国土交通省を初めとして広範囲の制度変革を実施して来ました。2000年以降の一連の動きを見ただけでも以下の通りです。

  2000年4月 容器包装リサイクル法完全施行
  2000年6月 循環社会基本法の施行
  2001年1月 資源有効利用促進法施行
  2001年4月 家電リサイクル法施行、廃棄物処理法の改正、グリーン購入法施行
  2001年5月 食品リサイクル法施行
  2002年6月 建設資材リサイクル法完全施行
  2002年7月 自動車リサイクル法成立
  2003年4月 土地汚染対策法施行

 

U 政策及び施策の変革
 上記Tの、制度変革の動きを受けて、政府、地方公共団体は以下のような環境に関する政策や施策の見直しを実施しつつあります。

1) 都市再生機能の強化
   @構造物の長寿命化など、ストックメンテナンスの強化
   A屋上、壁面緑化などのヒートアイランド対策の実施
   B一般廃棄物の適正処理及びリサイクル施設の拡充

2) 循環型経済社会の構築
   @低公害車の開発、普及促進
   A様々な自然共生型河川の構造転換
   B総合的な静的物流システムの構築

3) 地方の個性ある活性化した町づくり
   @エコタウン事業の強化
   A環境による地域産業興し(環境ビジネスの開発)

4) 公共事業の見直し → 環境配慮型の公共事業へ
   @道路、港湾、橋などの産業基盤整備の見直し
   A下水道、廃棄物処理などの生活基盤整備の見直し
   B治山、治水などの防災基盤整備の見直し

 

V 市場の変化 → 環境配慮型の消費へ
 以上のように、環境行政の制度変革や施策の変更によって消費者の消費行動も、消費者の購入基準が以下のように変化し、環境配慮型の消費へと変貌しつつあります。

  @必用なものを必要な量だけ買う
  A使い捨て商品ではなく、長く使えるものを選ぶ
  B包装が無いものを最優先し、次に最小限のもの、容器を再利用できるものを選ぶ
  C作るとき、使うとき、捨てるとき、資源とエネルギー消費の少ないものを選ぶ
  D科学物質による環境汚染と健康への影響が少ないものを選ぶ
  E自然と生物多種性を損なわないものを選ぶ
  F近隣で生産、製造されたものを選ぶ
  G作る人に公平な分配が保証されているものを選ぶ
  Hリサイクルされたもの、リサイクルシステムのあるものを選ぶ
  I環境情報を公開しているメーカーや店を選ぶ
 


 このように、制度や施策の変革並びに消費者市場の変化等を冷静に分析して、将来の方向性を見極める事は、世の中の動きに適応するために重要な事です。貴方は将来の動きがどの程度イメージ出来たでしょうか?
 


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