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30:2004/11

<個人情報保護法の概要について>

T.はじめに
今日の高度情報通信社会の進展に伴い、個人情報の利用が著しく拡大した事により、個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利と利益を保護し、個人情報の適正な取扱を企業や官公庁等に義務付けた法律です。企業などが実際に対応を求められるのは、2005年4月からです。従って2005年4月までには、各省庁から、所轄業 界向けに具体的な対応策と指針が示される予定です。
 
U.個人情報取扱事業者の義務
1)利用目的の特定、利用目的による制限
個人情報を取り扱うに当たり、その利用目的をできる限り特定し、特定された利用目的の達成に必要な範囲を超えた個人情報の取扱は原則として禁止されます。

2)適正な取得、取得に際しての利用目的の通知など
偽りその他不正な手段による個人情報の取得が禁止され、個人情報を取得した際の利用目的の適性な公表が義務付けられます。例えば企業がアンケートなどで個人情報を集める際、目的を本人に知らしめることが必要となり、またグループ会社や関係者に集めた個人情報を提供する場合にも本人の同意が必要です。

3)データ内容の正確性の確保
利用目的の達成に必要な、範囲内で個人データの正確性、最新性を確保しなければなりません。

4)情報の安全管理措置、従業員、委託先の監督
個人データの安全管理のために必要かつ適切な措置と従業員、委託先に対する必要且つ適切な監督が求められます。例えば入手した情報の管理では、流出や改ざんがないように社員の他、アルバイトや派遣社員、監査役など業務に関係する全ての人を厳しく管理する義務を負う事になります。従って、雇用規約に秘密保持義務規定を盛り込むなどの負担が求められる事になると思われます。
 
V.個人情報保護法の対象となる個人情報
  対象 対象外
名簿 氏名のほか、住所や職業などを掲載したもの 住所、氏名、電話番号だけで構成する市販の電話帳
名刺 50音順など体系的に整理されたもの 他人がわからない独自の方法で分類した場合
メールアドレス hanako_tanaka@meti.go.jpなど所属機関と名前がわかるもの abcd@iiii.ne.jpなど個人を特定できない場合
映像 防犯カメラの映像などで本人が識別できるもの 画像が不鮮明などで本人が識別できない場合
アンケートの回答用紙 住所や氏名などに基づいて分類したもの 未整理でまったく分類していない場合
W.個人情報の保護に関する基本方針が求める対応

 


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