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10:2001/02


小さな会社の短期経営計画作成の手順

 短期経営計画とは年度経営計画ともいわれ、事業年度の年間目標を達成するために、手順、日程を主とする事業計画書と数値計画としての予算案を策定したものを言う。いわば、一年間の企業活動の社員全員の実行基準である。このような短期経営計画は、以下のような手順で策定する。
(1)内外・諸環境の情報収集・分析
 向こう一年間の企業を取り巻く諸環境の情報収集と分析を行い、過去の実績の推移から見て、次年度に置いて業績がどのように推移するかを予測します。この場合、次年度以降の情報分析を加味するのも当然だが、過去3年間程度の傾向分析も参考とする。
(2)次年度の重要課程の抽出

 企業環境分析によって抽出した経営(重要)課題をクリアするために、次年度の重要課題を設定します。

(3)年度目標

 重要課題を抽出したら、年度経営目標の方針を確立するために、各部門に業務計画を策定するように指示し、関係者のヒアリングを行い、当該事業年度の目標、方針を決定する。

(4)業務計画(経営戦術)を策定する

 確定した年度目標、方針に基づいて各部門ごとの一年間の業務(人事、設備、購買、生産、財務、総務等)を具体的に計画するもので、各部門の行動予定(行動課題)を立案する事である。

(5)年度予算の編成

 (4)の諸戦術(行動予定)を前提として、損益、設備、資金の各予算を編成し、これから目標になる損益計算書や貸借対照表、資金移動表を作成する事になる。

(6)短期経営計画の発表(まとめ)

 作成した短期経営計画書(年度目標)は、社員全員に周知徹底するために年度経営計画発表会を設定する。

 以上が、短期経営計画の作成手順であるが、この計画を充分に機能させるためにには、以下のようなポイントに留意する。

 @

計画内容を必達目標に最適な目標水準、内容にする事

A

各社員がなすべき業務目標を具体的に示す事
B 業績について的確な評価を行い、成果をフィードバックする事
C 目標を確実にクリアするために業務計画を具体化する
D 社員の指導を充実させ、実行能力と目標達成の意欲を強化する事
E タイムリーで丁寧な実行管理(進捗管理)を行う事
F 目標と実績のギャップを明らかにし、その対策を検討する事(業績検討会の実施)

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