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21:2003/3


倒産原因から見る再建の可能性

1.会社倒産の主な原因としては、以下の5つを挙げる事が出来ます。

  1. 販売不振・・・売れない
  2. 放漫経営・・・データ無視
  3. 赤字累積・・・長年の経営不振のしわ寄せ
  4. 過小資本・・・債務超過(過大投資)
  5. 連鎖倒産・・・関連倒産

以上5つの原因のうち、再建の可能性の高さから言えば、@過小資本、A連鎖倒産、B赤字累積、C放漫経営、D販売不振という順になります。

  1. 過小資本・・・ 借入金の返済免除または長期返済への変更が認められれば再建の可能性は高い。
  2. 連鎖倒産・・・ 他社から受けた影響の程度と範囲によっては十二分に再建は見込める。
  3. 赤字累積・・・ 赤字累積の原因が構造的であり、対外的信用度が急落しておれば赤字累積を加速させるだけで、再建は難しい。
  4. 放漫経営・・・ 経営者の経営姿勢(経営判断)に原因があるため、経営者の交代なくしては再建は難しい。
  5. 販売不振・・・ 対外的信用の失墜が、更なる販売不振をもたらすので再建は非常に難しい。

実際に行き詰まったら、会社経営者としては、まず行き詰まった原因を分析、明確にして再建の可能性を判断する必要があります。なお、再建型手続きを選択できるかどうかのポイントはいかの通りです。

  1. 営業利益の段階で黒字かどうか
  2. 借入金の額が売上高と同程度以内に収まっているか
  3. 倒産処理の手続申立ての費用が用意できるか
  4. 3〜4ヶ月程度の運転資金が確保できているか
  5. 得意先が今後も取引を続けてくれるか
  6. 仕入先は今後も品物をいれてくれるか
  7. 本社、工場などに抵当権を有している債権者が抵当権を実行してないかどうか
  8. 債務者の同意が得られ、弁済計画が立てられるか
  9. 従業員が残ってくれるか
  10. 経営者に再建の情熱はあるか
     

2.取引先の信用不安情報が入ってきたら。

  バブル型倒産はなくなったとは言え、不況型倒産は、高水準のまま推移しています。産業構造の変革が求められている今日、企業倒産は続くと考えた方が良いかもしれません。一部景気回復が伝えられる中、今まで以上に「与信管理」を徹底すべき重要性が高まっていると言えます。そこで、取引先の信用不安の情報が入ったら、以下の項目をチェックして下さい。
  1. 「単なる噂」と軽視しないこと
  2. 何が信用不安なのかと実体を確認する
  3. 自社と取引先との債権債務、契約内容を確認する
  4. 関係企業の対応に関する情報を入手する
  5. 金融機関を通じて信用照会を行う
  6. 先方取引先の出入り業者からの情報入手並びに情報交換
  7. 先方を訪問した際に社員の態度や対応ぶり、雰囲気などに注意する
  8. 取引条件や内容についての変化や変更要請がないか、ほのめかしがないか注意する
  9. 債権に見合うだけの担保取得の可能性を検討する
  10. 最悪の場合を想定して資金繰りや法的手続きも含め対応策を講じておく

 


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