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36:2005/3

 

< 明日への突破口を開く仮説をつくる時の3つのポイント>

T.はじめに
 中小企業者にとって、自社を冷静に分析して、我が社の強み、弱みを知り、取り組むべき課題を把握するのはなかなか大変な事です。良く、課題を分析できる人はいても、課題を解決するアイデアを出せる人は少ないと言われます。中小企業者にとって、この課題を見つけ、改善テーマを設定できる人になる事こそが社長の仕事だと言えます。アイデア(経営の改善テーマ)を構築するには感じる力(自分なりの意見を持つこと)、考える力(意見を具体的に活用するための企画力)が必要ですが、このアイデアが 集団になる事によって、『仮説』が出来上がります。今日の中小企業者に不足しているものがストーリーという『仮説』です。「こう言う事だから、必ずこうなるという」ストーリー(仮説)を立てられてこそ、明日への突破口につながります。そこで今回は、仮説をつくる時の3つのポイントを見ることにします。
U.仮説を立てるときの3つのポイント
  1. 否定語を使わない
    例えば、「目玉商品しか売れない」と社長がぼやいたとしましょう。この場合、この言葉を聞いた社員は、「あっそうですか」となります。「既存客しか集まらない」と管理者が嘆いたとします。この場合の反応も 普通「そうなんだあ」と妙に納得してしまいます。このように「ない」という言葉は、あきらめムードを醸成出しやすく、課題を解決しようと考えなくなります。これが逆に、「ない」ではなく「目玉商品が売れている」「既存客が集まっている」と表現すると前向きになれます。仮説(テーマ)を立てる時も否定語を使わずに肯定的な表現が必要です。
     
  2. できるだけ明確な表現(具体的な数字)で考える
    例えば、「営業利益が、そこそこ上がっております」とか「けっこうチラシが当りました」という表現は、明確なものとして落とし込めていない証拠です。また、明確なルール、データがないために 相手方に伝わりにくく、説得力も落ちます。従って、「営業利益率が10%になります」「チラシの反応件数が2倍になりました」とできるだけ具体的に、明確な表現にしておく事が必要です。
     
  3. ゴールを決めてから考える
    ゴールとは、最終的なアウトプットです。最終的にどうしたいのか?どれぐらいを目標にしたいのかを決め手から手段や段取りを考えることが必要です。仮説を立てる場合、もの事を積み上げていく考え方ではなく、どう考えるべきか等を落とし込んでいく事が必要です。改善課題を解決するためには「仮説」が必要ですが、仮設を立てるためにはアイデア力とアイデアの編集能力が必要となるのです。
     

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