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40:2005/9

<広告宣伝で集客する基本的な考え方>

T.はじめに
 前回、商品やサービスを売る仕組みについて、(1)お客様を集める、(2)集まったお客様に商品やサービスを買ってもらう、(3)買ってもらったお客様に再度購入(リピート)してもらうの3つの基本戦略を指摘し、(1)のお客様を集める手法として、5つの基本的な考え方がある事を説明しました。即ち、(1)店舗の内装(売り場)で集客する、(2)広告宣伝で集客する、(3)商品・サービスの品揃えで集客する、(4)独自の顧客サービスで集客する、(5)スタッフの接客術で集客するの5つです。今回は第2の広告宣伝で集客するを見る事にします。
 
U.広告宣伝の媒体について
 広告宣伝の媒体については、市場規模から見ると、(1)テレビ、(2)新聞、(3)インターネット、(4)雑誌、(5)ラジオ、(6)チラシ等、があげられます。広告宣伝に、どのような媒体を使うかは、自分のお店の客層と商圏、広告媒体の持つ影響度と、その効果及び費用です。もちろん、広告内容の基になる商品やサービスに「魅力」や「売り」がないと、話になりませんが、これらの強みをアピールできる商品やサービスの開発努力は、当然行われる事を前提にした時、広報の基本は、どの媒体を使うにしろ、(1)購入して欲しい人の明示、(2)購入してもらう事によるメリット、(3)購入メリットに見合う価格表示、(4)来店促進を促すタイトル、(5)来店しやすい地図の表示等が、基本項目になります。これらの項目を、どの媒体を使って効果的に表現できるか(使いこなせるか)が知恵の絞りどころです。今回は手軽に活用できる、雑誌、チラシ、インターネット等の広告媒体を見る事にします。
 
V.雑誌による広告
 雑誌と言っても、色々な編集方針で作られていて、様々な雑誌がありますが、一般的には、地域情報誌、婦人雑誌、女性誌、業界誌、タウンページ等に出稿して広報するのが、基本的なやり方です。これらの雑誌の購読者数や講読世代等によって、宣伝効果が異なるわけで、その辺の見極めが重要です。なお、特集を組んで編集される雑誌、例えば『人気の高いイートカフェ ベスト50』等の、地域情報誌への出稿(取材を受ける)やデータブックとしての付加価値が高い、タウンページへの出稿等は、効果を期待できると思います。ただし、それなりの影響力を持つ、雑誌に広告記事を出す事になるので、コストがかかるという事がネックになります。その意味で、それなりの収益(売上)を持ち合わせたお店でないと、割に合わないわけで、幅広い客層と売上高を期待できる商圏にマッチングした広告手法として位置づけられます。
 
W.チラシによる広告

 チラシによる広告は、(1)新聞折込によるチラシ配布、(2)拠点場所や対象地域での手配りによる配布、(3)集会所や関連店舗等に置くやり方、(4)商圏におけるターゲット顧客の郵便受けに一軒一軒配布するやり方等が考えられます。チラシは、ある程度の低予算で作成でき、商圏とターゲットをはっきりさせれば、効果が見込めるのが強みです。チラシの役割である「来店促進」をきちっと見据えて、チラシ作りを行う事が必要になります。商圏が限られていて、一定間隔での広報を求められる業態にマッチングした広告手法として位置づけられます。
 

X.インターネットによる広告
 インターネットによる広告は、(1)ホームページによる広告、(2)バナーによる広告、(3)電子メールによる広告、(4)電子チラシによる広告等が考えられます。インターネットは2004年には、第3の広告媒体に成長し、テレビ、新聞を追い抜くのも時間の問題かもしれません。回線インフラが整い、社会の電子化によるネットワーク化が急速に進んでいるのが要因です。このような社会背景を考えれば、最も費用がかからなくて、それなりの効果が期待できるインターネット広告は、「その気がある人に、直接広告を届ける事ができる」という意味で、また、費用効果を把握しやすいという点からも、この広告媒体を使えない事業者は、市場から淘汰されるかもしれません。インターネット広告は、広告したい客層を選別して、知られたい内容を限定して、広報できる点が、不特定多数を対象とする雑誌やチラシと異なる点です。ただ、インターネットを活用するには、それなりの技術を必要とするというのが、ネックかもしれません。
 

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