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10:2001/02


生命保険に関する税務の取扱い

(1)保険料を支払った場合

1)

個人事業主が支払った保険料の取扱い

(保険金の種類)

(内容)

(契約者)

(被保険者)

(受取人)

(所得税法上の取扱い)

養老保険

生存時

死亡時

個人事業主

使用人

個人事業主

資産計上

養老保険

生存時

死亡時

個人事業主

遺族

2分の1資産計上で

2分の1必要経費

養老保険

生存時

死亡時

使用人

使用人の遺族

給与

定期保険

個人事業主

使用人

個人事業主

必要経費

定期保険

個人事業主

特定の使用人のみ

使用人の遺族

給与

(注)事業主の親族を被保険者として支払った保険料は家事費であり、必要経費に算入できない。なお、生命保険料控除の対象となる生命保険契約である場合には、5万円を限度として支払った保険料の一定額が所得控除の対象になる。

 

2)

 

法人が支払った保険料の法人税法上の取扱い

@法人が自己を契約者として役員又は使用人(これらの者の親族を含む)を被保険者とする養老保険料を支払った場合の法人税の取扱いは、つぎによる。

(保険の種類)

(内容)

(契約者)

(被保険者)

(受取人)

(法人の取扱い)

養老保険

生存時

死亡時

法人

使用人等

法人

@資産計上

養老保険

生存時

死亡時

被保険者

遺族

A給与

養老保険

生存時

死亡時

法人

遺族

B2分の1資産計上

2分の1損金算入

(注)

傷害特約がふされておりその保険が区分されていればその部分は損金算入。ただし、上記一覧表のAは全額給与となる

上記一覧表のBの場合でも役員又は特定の使用人のみを被保険者としているときは2分の1は給与となる。

A定期保険の法人税法上の取扱いは次による
(保険の種類) (内容) (契約者) (被保険者) (受取人) (税法の取扱い)
定期保険 法人 使用人等 法人 @損金計上
定期保険 遺族 A損金計上
B定期付養老保険の法人税法上の取扱いは次による

 定期付養老――保険料が養老分と定期分とに――――それぞれの保険料の取扱いによる。

           区分しているとき

 定期付養老――区分していないとき――――――――養老分の取扱いによる。

3)

消費税は非課税である
(2)生命保険金を取得した場合

1)

個人が受け取った場合

保険契約等関係者

保険事故等区分

保険料

負担者

被保険者

保険金等

受取人

障害

死亡

満期

A

A

A

非課税

相続税

一時所得

A

A

B

非課税(親族)

一時所得

相続税

贈与税

A

B

A

同上

一時所得

一時所得

A

B

B

非課税

贈与税

贈与税

A

B

C

非課税(親族)

一時所得

贈与税

贈与税

A

B

同上

相続税

贈与税

贈与税

法人

A

(従業員)

A

(従業員)

非課税

給与所得等

(注)

相続税

(注)

一時所得

給与所得等

(注)

(注)保険金が保険契約や退職給付規定などで従業員の退職金や支払うべき給与、賞与などに充当されるものであるときは、退職所得や給付所得となります。

2)

法人が受け取った場合

  1. 保険積立金(資産勘定)がある場合は、当該保険積立金を取り崩し死亡保険金との差額を雑収入に計上します。
  2. 定期保険等で支払保険料が期間費用とされている場合は、死亡保険金の全額を雑収入に計上することになります。
  3. 法人が満期保険金を年金で受取る場合は、年金受取期日にその年金受取額を雑収入に計上することになります。保険積立金がある場合には、年金受入額に相当する金額を取り崩します。

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