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24:2004/4

〈非課税とされる給与について〉

T.はじめに
 会社等が、給与の支払をした場合には、会社等は所得税の定めるところにより、その給与支払に係る金額について源泉徴収税額を徴収しなければなりません。源泉徴収された所得税の額は、年末調整か確定申告により、その1年間に稼得した所得に対する本来の税額と精算される仕組になっています。従って、給与については、原則として源泉徴収の対象とされますが、一定の要件を満たすものについては、非課税とされています。非課税とされる給与として以下のようなものがあります。
 
U.非課税とされる給与

1)通勤手当等
 通勤手当や通勤用定期乗車券の支給については、1ヶ月当たりの合理的に計算された運賃等の額を限度として非課税とされます。なお、通勤手当とは、通勤に必要な交通機関の利用又は交通用具の使用のために払出しする費用に充てるものとして通常の給与に加算して支給するものをいいます。

2)旅費
 給与所得者が、勤務する場所を離れてその職務を遂行するための旅行をした場合に、その旅費として支給される金品で、その旅行の目的、目的地行路もしくは期間の長短、旅行者の職務内容等からみて、その旅行について通常必用であると認められるものについては、課税されません。ただし、支給される旅費の実質的な内容が給与等と認められる場合には、たとえ名目が旅費であっても給与として課税される事になります。

3)海外渡航費
 使用者が役員又は使用人に対して海外渡航のために支給する旅費などは、その海外渡航が使用者の業務の遂行上直接必要と認められる場合(旅行期間内における個々の行動内容や業務従事割合、旅行目的等を総合的に勘案して判定されます)、その海外渡航のために通常必要と認められる部分の金額に限り、非課税とされます。
 

4)宿日直料
 正規の勤務時間内の勤務として行われるものでない場合や本来の職務に従事する事を目的としない場合に支払われる宿日直料は、1回の宿日直について支給される金額のうち4,000円(宿日又は日直の勤務をすることにより支給される食事がある場合には、4,000円からその食事の価格を控除した残額)までの部分については、原則として課税されません。

5)深夜勤務者の食事代
 正規の勤務時間の一部又は全部が深夜(午後10時から翌日午前5時)に及ぶいわゆる深夜勤務者に対し、夜食の提供が著しく困難なため、これに代えて通常の給与に加算して支給される食事代で、その支給額が勤務1回につき300円以下のものについては、課税されません。なお、この場合の支給額が非課税限度額の300円を超えるかどうかは支給額に105分の100を乗じた金額により判定します。
 

6)見舞金、結婚祝金品等
 見舞金、結婚、出産等の祝金品は、その全額が支給を受ける役員又は使用人の地位などに照らして社会通念上相当と認められるものであれば、課税されません。

7)災害補償金等
 療養のための給付金や休業、障害等の補償金及び葬祭料、傷病手当、障害手当等の支給については非課税とされます。

8)死亡退職者の給与等
 死亡した者に係る給与や退職金で、その死亡後に支給期の到来するもののうち、相続税法の規定により相続税の課税価格計算の基礎に算入されるものについては、課税されません。

9)学資金
 使用者が、使用人に対して学校(入学及び高等専門学校を除きます)の修学費用に充てるものとして支給する金品で、その修学のための費用として適正なものについては、役員又は使用者である個人の親族のみをその対象とする場合を除き、課税されません。

10)技術習得費
 業務上の必要性に基づき、職務に直接必用な技術や知識を習得させるための適正な費用(技術習得費用)の学は、課税されません。
 なお、技術習得費用とは、役員又は使用人にその役員又は使用人としての職務に直接必要な技術や知識の習得費用、免許や資格を取得させるための研修会、講演会等の出席費用として支給する金品をいいます。
   

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