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30:2005/1 |
<広告宣伝費のうち資産に計上すべきもの>
T.はじめに |
広告宣伝費は、不特定多数の先に対する宣伝効果を意図して支出する費用です。これらの費用は、原則として契約期間や広告の効果の続く期間が、広告宣伝費として支出した事業年度内で終了する場合には、法人税法上、損金に参入されます。例えば折込広告、新聞雑誌への広告、テレビ、ラジオを媒体とする広告、試用品の配布などが考えられます。しかしながら以下に挙げる広告宣伝費用については、資産に計上されますので留意しましょう。
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U.資産に計上すべき広告宣伝費 |
(1)貯蔵品となるもの カタログ、ポスター、テッシュペーパー等の広告宣伝費印刷物については、期末現在未使用のものは、実施棚卸を行い、貯蔵品に計上します。ただし、毎期おおむね一定量を取得し、かつ経常的に支出するもので、継続的に一定量の消費が行われている場合には、取得時の一括換金算入が認められる場合があります。ただし、広告宣伝費の見本品(無償サンプルに限る)については、未使用分は、期末に貯蔵品として資産計上するのが原則です。 (2)前払費用となるもの 契約期間等が広告料を支出した事業年度を越える場合で、当該年度に翌年度に対応する広告料を前納したときは、前納分は前払費用となります。ただし、契約期間等が事業年度を越えても、その契約期間等が支出から1年以内であれば、翌年度対応分を含めた金額について、広告宣伝費として損金処理できるという特例があります。この場合、継続適用(翌年度以降発注した場合にも同じ処理をすること)が条件となります。 (3)固定資産となるもの 広告宣伝にかかる支出であっても、それが資産の取得に伴うもので、一組20万円以上で、かつ使用期間が1年以上のものについては、固定資産に計上し、その耐用年数に応じて、減価償却を行います。また、展示品についてもそれが一組20万円以上である限り、固定資産に振り替えて減価償却を実施します。なお、ホームページの制作費は原則として支出時の損金として取り扱いますが、作成費用が20万円以上で、使用期間が1年超の場合には、使用期間に応じて均等償却します。固定資産に計上されるもので、10万円以上、20万円未満のものについては一括資産の取扱となります。 (4)繰延資産となるもの 例えば特約店に対し、看板、陳列棚、広告宣伝用自動車等を贈与した場合に、その価額が20万円未満のものであれば、損金に算入できますが、20万円以上であれば、税務上の操延資産(会計上は長期前払費用に記載)に該当し、その資産の法定耐用年数の10分の7(最高60ヶ月)の期間を償却期間として償却計算を行う事になります。 |
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