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ある日
僕は朝ネジを巻かれて目を覚ます |
時刻を知るためだけなら携帯電話でも用を足す。 クオーツ時計ならICのおかげで正確に時刻を教えてくれる。 それなのに、僕ら機械式時計の愛好家は長い歴史と共に国境を越えて増えつづけている。 何故だろう・・・・ 身に付けているだけで何だか偉くなったような気がする、 確かにそのステイタス性も魅力の一つかもしれない |
「あっ、あの人だ。」 僕はいつもに増して目を輝かせている自分に気がつく。 彼は何度僕のところへ足を運んでくれただろうか。最近では僕も何かを期待し始めていた。 いつものように僕を優しく手にとり 「○○ですよね。」「○○ですか?」と尋ねる。そしてマスターも誇らしげに僕の自慢話を始めるのだ。こうなったら僕はもうルンルンだ。 そんな中、マスターが彼に言った。 「こんな小さなケースに70個もの部品が入っていて、各部品がそれぞれ一つの目的 ―時間を計る―に向かって動いている。時間の誤差を限りなくゼロにしようと 不器用ながらもせっせと努力している。そんな健気さに惹かれるんですよね。」 流石だ。決定的だった。しびれたぜ!僕のオーナーは幸運にも彼だったのだ。 人間の世界でも"最高の伴侶"に出会うことはどうやら大変のようだが、 帰りにマスターが言った。 |
みつを |
そんなご主人様をまっているショップ紹介 http://www.seikodo.org/
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