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土
深夜、いつもの様に、見もしないのに付いたままのテレビ。ふと画面に目をやると、近頃よく見かけるお笑い芸人が、ろくろ轆轤を回している。「陶芸か」。 |
最近は便利になった。一昔前までは、探し物をする時は、電話帳や地図を引き出して、調べなければならなかったが、今ではインターネットですぐに情報が手に入る。早速調べて見ると、鹿屋にもたくさんの陶芸教室があった。早速、自分のアパートに一番近い陶芸教室に予約を入れた。 次の土曜日、予約した陶芸教室に向かった。辺りは見渡す限りの緑、なんとなく自分の故郷に似ているからだろうか、なんだか心が安らぐ。アトリエを訪ねると、優しそうな先生が、後ろ足の無い犬と共に出迎えてくれた。教室に入ると陶芸用の土と道具が用意されていた。 |
早速、先生から一通りの作成手順を指導してもらい作って見ると、これがなかなか難しい。手先は器用な方だと思っていたのだが、上手く形になっていかない。それでもなんとかマグカップを完成させた。はたから見ると、とてもマグカップには、見えそうもないが、自分では満足する物ができた。用意されていた土は結構多く、その他にも、小鉢や、皿なども作る事ができた。小鉢や皿は、案外簡単に作ることが出来たが、やはり綺麗な形のカップが作りたい。そう思い、もう一度、挑戦してみると、一回目よりさらにいびつ歪な形になってしまった。何故だろう・・? |
結局、四つの作品を作成することができた。これから、乾燥・着色・釜入れと、2・3週間かかるらしく、完成したらアトリエから連絡をいただけるという事で、帰路についた。 2週間程して完成したと連絡をうけ、作品を受け取りに再度アトリエに向かった。完成した作品は、二回り程小さくなっているものの、先生が色付けして下さった為、不恰好ながら、なかなか味の有る物が完成していた。思えば、自分が何か作ったのは、高校の授業以来だ。 やはり自分が作った物というのは、どんなに不恰好であっても愛着がわくものだ。皆さんも、自分だけの作品を作ってみてはいかがでしょうか? |
次元 |
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