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週末ガーデニングの勧め

 ガーデニングを始めて4年。最初は専門書を買い込んで、あんな庭、こんな庭とデザインに頭を膨らませることが楽しみだった。それがいつしか「自分に合った庭とは何か!」、「手間ヒマかからないガーデニングのあるべき姿とは!」といった感じでライフワーク化したときから、私の試練は始まった。

 初めて作ったのは流行りのイングリッシュガーデン。ハーブ、宿根草、コニファーを中心に作ってみた。これは花期には非常に美しいが、ある程度1年を通じて管理しなければ庭姿が乱れてしまうため、手間暇かかることがわかった。ハーブの中には立ち木上に大きくなるものもあり、どうみても可憐とは呼びにくい。また、予想外の場所にまで生えてしまうなど、デザイン上の計算が台無しにされっぱなし。その自然な乱れがイングリッシュガーデンの醍醐味だともいえるのだろうが……。
 次に挑戦したのが、一年草を用いたプランター中心の庭。これはボーダーがきちんと確保できるため、最初は気に入っていたが、水遣りの手間が大変なのである。「水をくれ〜」という植物の声が私には理解できるが、家内や子供には聞こえないらしい。私がいなければ彼らは砂漠にいるのと同じ状態なのだ。ガーデニングに手間がかかるのは当たり前と一喝されそうだが、多忙の中での管理の手間はガーデニング・ストレスを生じさせてしまう。それとプランターの材質感が自然さを打ち消してしまう点なども気になり、これも結局は長続きしなかった。
 そんなこんなで、スクリーガーデン、ウォールガーデン、アプローチ、アーチ、カバープランツなど他にも色々な庭づくりに挑戦。そんな苦労の甲斐もあり、最近はやっと自分に合った庭になってきたようだ。現在の私の庭は専門書に載っているような庭ではないが、自分と家族のライフスタイルとはマッチしたものになったと自負している。私の庭の中心は、花木。専門書で取り上げられる花木中心の庭というと和風のものが多いが、私の庭は一部の和庭を除いて全体的に洋風である。
 花木は年間を通じて何回かの刈り込みをするだけで毎年決まった時期に花を咲かせてくれる。またいろんな形に刈り込め、紅葉も美しく、一年中楽しめる。ハナミズキ、ナツツバキ、ベニバナトキワマンサク、スイレンボク、ミツバツツジ、シコンノボタン、ライラック、エゴノキなどを主木とし、その他の木々が脇役となっている。カバープランツの中心は芝で、その他は数種類ずつのコケ、リュウノヒゲ、シバザクラなどを使っている。もちろん、宿根草も健在だ。また、流木や梅にはセッコクなども張り付け面白さを演出している。

 狭い庭ではあるが、小さなテーブルを設けて、夏はバーベキュー、秋は星空、冬は焚き火で焼き芋と、皆で楽しんでいる。クリスマスから正月にかけては落葉したハナミズキなどにイルミネーションをつけ、年末年始を彩ることもできる。
 当初は、「作ること」に重点を置いたガーデニングだったが、今ではやっと「楽しむこと」ができるガーデニングへと変わってきた。そろそろガーデニングをライフワークの一つから外してもよさそうだ。忙しい中で手間やコストをかけずに楽しむには、こんな花木中心の庭が絶対にお勧め。皆さんも是非挑戦してみてください。

「穏やかなオオカミさん」(40歳)


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