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2006年の夏は全国的に甲子園が盛り上がった。 毎年、地元代表を応援するため各地盛り上がりを見せる甲子園ではあるが、今年ここまで注目されて甲子園が終了した今日に至っても、関連する内容がニュースで取り上げられる事は稀なことだろう。 実際、甲子園の視聴者層も学校関係者や母校を応援しようというOB、甲子園の熱烈なファンに留まらず、これまで甲子園や野球に対して興味のなかった人でも、今年に限っては、興味を持って応援をした人が多かったという。 自分自身もそんな1人だ。 もともと、今年は地元鹿児島代表の鹿児島工業が、初出場ながらベスト4まで進出するという大活躍があったものだから、例年よりは甲子園を見て応援はしていた。 しかし、何といっても今年の甲子園をこれ程までに印象深くさせた原因といえば、当然のことながら 早実 対 駒大 の決勝戦によるものだろう。 延長15回まで両投手が投げぬき、1対1の引き分けで再試合までしたあの試合は本当に凄かった。 日曜日の試合という事もあり、日本中で多くの人が白熱する試合に釘付けだったことだろう。 これは単に試合が接戦だったからということに限らず、お互いのエース投手が最後まで投げぬいたという内容にも惹かれたからだと思う。 それでなくとも、高校生が必死で戦う甲子園は見ていて胸を打つ。 1塁に向かって懸命に滑り込み、タイムリーを打つと全身でガッツポーズして喜びを表す。 勝負に負ければ坊主頭の球児たちが涙を流し、頑張ってと応援していた同校生徒も涙を流す。 勝ったら勝ったで、やはり勝利を喜び涙を流す。 そんな高校生の姿を見ていると心が熱くなるのを感じる。 やはり人の本気という姿には説得力がある。 同じ野球であっても当然プロ野球ではこんな光景を見ることはできない。 9回サヨナラで負けたとしても、悔しく思う事はあるだろうが、涙を流して悔しがる選手はいない。 それは当然のことだろう、長いペナントレースを戦うプロ野球選手には明日があるし来年もある。 目の前にある1試合ですべてが決定する甲子園とは目的が違いすぎるから。 そう思えばやはり甲子園には甲子園にしかない魅力がある。 だから感動が生まれるのだろう。 そして、今年の甲子園には、もう一つの大きな出来事があった。 現在も連日のように取り上げられている「ハンカチ王子」の斉藤投手というスターの誕生だ。 スターの誕生には理由がない。 人を惹きつけるというだけだ。 それは真似をしようとして真似できるものではない。 今後の進路も含めて、まだしばらくは周囲の注目の的になることだろう。 甲子園には感動がある。 今現在の自分は、物事に感動する機会が随分と減っているし、人に感動を与えることからも遠のいているような気がする。 人に感動や説得を与えるには本気の姿勢がなければならない。 まずは今すぐそこにある目の前の事柄に、本気で取り組んでみようと思う。 byエイシュン |
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