県は、漁業者や県民が気軽に利用し、漁業に対する知識・技術を習得すると共に、研究成果の普及や優れた漁業者の育成を図るため水産技術開発センターの整備を進めている。今年度は、飼育棟、水産加工利用研究棟、取水機械・車庫などの発注を予定し十五年度内の完成を目指す。
　同センターは、県内に散在する水産試験場、栽培漁業センター、指宿内水面分場の三つの試験研究機関を再編・統合する形で、指宿市岩本の今和泉漁港の公有水面埋立地に計画。四万五、〇五一・六平方�bの敷地に本館棟をはじめ、種苗生産飼育、水産加工利用研究棟などが予定されている。十三年度は、本館棟や魚病センター、親魚棟などの整備を進めていた。
　今年度発注が予定されているのは、飼育棟、水産加工利用研究棟、取水機械・車庫など。この中で、公募型で発注を計画しているのは、飼育棟新築関連で、第２四半期に１工区（Ｗ・ＲＣ造二階建延べ一、一九九平方�b）、２工区（Ｗ・ＲＣ造二階建延べ一、六二九平方�b）、３工区（Ｗ・ＲＣ造二階建延べ一、二三二平方�b）、４工区（Ｗ・ＲＣ造二階建延べ一、二四三平方�b）に分けてまた、飼育設備（プラント建設・電気・配管）も発注する。
　さらに、水産加工利用研究棟のＷ造平屋建て四九七平方�bや取水機械・車庫でＲＣ造平屋建て五一二平方�bは指名競争入札で第２四半期に予定されている。
　これと関連して、今和泉漁港の整備は、沖防波堤、親水護岸（三〇�b）、道路工（四七〇�b）、遊歩道工（四三〇�b）、緑地広場（五、九〇〇平方�b）などの整備も計画されている。このほか、漁業情報システム、外構、植栽、舗装などの周辺整備は十五年に整備する見込みとなっている。
　なお、今年度から財政改革プログラムが施行され公共工事の見直しや大規模施設の事業凍結の方針が打ち出されているが県水産振興課では、概ね当初の計画通り事業を進めたいとしている。