形式としては仲人を立てて男性宅と女性宅を往復するというのが本来の形ですが、最近は仲人を立てない場合も多く、また両家一同に会した方が食事会への移行もスムーズにできることもあり、ホテルや料亭の一室で行われることが一般的になっています。

日程

 挙式予定の半年前から3ヶ月前が多いようです。大安、友引きの日を選ぶのが一般的ですが最近では両家の都合のいい日に合わせることも多くなりました。いずれにしても午前中に終えるのが正式で、午前11時頃から初め、12時から食事会、14時頃に終わるという形がもっともよく行われているものです。

場所

本来は女性宅で行うものとされていますが、現在の住宅事情や、結納後の食事会の準備の大変さなどから、ホテルや料亭の一室で行う人が増えています。

流れ

@玄関で仲人が挨拶

  「このたびは、おめでとうございます。(※仲人がいない場合は、この口上は省きます。)

  本日は結納を持参いたしました。」

A結納の飾り付け

  仲人は床の間の前に結納全部を飾ります。

B仲人、両家一同着席

C女性側は桜茶または昆布茶を全員の前に出します。

D仲人はふくさをかけた目録を持って新婦の前に行き、結納の口上を述べます。

  「本日は御日柄もよろしく、結納を納めに参りました。なにとぞ、幾久しく目出度くご受納

    くださいませ。」

E新婦は目録を受け取り、お礼の言葉を述べます。

  「ご結納確かに有難く頂きます。幾久しく目出度くお受けいたします。」

F新婦はふくさをかけたまま目録を持ち、結納飾りの中央に置きます。

G両家のかための盃

  まずお酌人が、お酒を一の盃(小)に注ぎ、新郎・新婦が順々に飲み交わします。

  次にお酌人が、お酒をニの盃(中)に注ぎ、新郎の両親・新婦の両親が飲み交わします。

  しめくくりに、お酌人が三の盃(大)に注ぎ、仲人夫妻が頂きます。

※仲人がいない場合は、三の盃は使いません。

H新婦は受書を仲人に渡します。

  「本日はご結納を頂き、ありがとうございました。受書をお受け取りくださいませ。」

I仲人は新婦から受書を受け取り、新郎へ渡します。

 新郎「ありがとうございます。確かにお受けいたします。」

 仲人「滞りなく結納を納められまして、おふたりのご婚約が整いました。

    おめでとうございます。」

※仲人がいない場合は、新郎の父が代わって挨拶をします。

服装

新郎は背広,新婦は振袖や訪問着等の和装を8割が選んでいます。パンツスーツなどは正装から外れるので避けなければなりません。

新婦の母親は新婦が和装ならば和装に、洋装ならば洋装と合わせるのが良いでしょう。

Q&A

Q.略式にしたいときは?

A.結納金と婚約記念品のみの受け渡しをする人が最近は増えています。その際でも結納金は金封に入れてきちんとしたやり取りは行いましょう。また、この日から両家のお付き合いが始まるわけですから、どんなに略式の場合でも、双方の家族が集い、食事会は開いておきたいものです。

 

Q.婚約を解消したら?

A.お互いに合意の上での解消の場合は、結納品などすべてを返して白紙に戻すのがもっとも良い方法です。仲人を立てた場合には丁寧にお詫びをして、謝礼も忘れないようにしましょう。いただいたお祝は丁重なお詫びの言葉を添えて返しましょう。品物をもらっている場合は、相当のお金か別の品物でも構いません。結納品のお飾りに関しては、男性側が返してもらっても困るという場合は、結納店が次の機会まで一時的に保管をしてくれる所もありますので相談してみてもいいでしょう。

 

Q男性側と女性側で結納の週間が大きく異なる時は?

A.いろいろな考え方があるようですが、基本的には結納は女性側に主導権がありますので、男性が合わせるのがしきたりとなっています。ですから女性が鹿児島で、男性が他の地方の方であった場合は、事前に女性側に鹿児島の結納のしきたりを良く聞いて、準備をする必要があります。どうしても準備できない場合や遠方の場合は女性側に出向いた際に購入した、最近ではホテルなどで結納品のレンタルができる所もありますので、利用してみるのもいいでしょう。但し、その際あらかじめ相手とよく相談し、了承済みの上で利用しましょう。