昔から、新年になるとその年の新しい年神様を、家族揃って迎える大切な日とされています。 年神様を迎え、心も新たに一年を始めようとする思いが、家の内外を清め、飾り付けをする習わしとして受け継がれています。 「元」は始め、「旦」は朝のことで、本来は一月一日の朝をさしますが、その日一日の意味もあります。 |
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江戸時代までは、日が暮れると新しい一年が始まるとみなされていたので、元旦も大晦日の夜から始まりました。年神様を迎えるために、除夜には寝ないで、家の内外を清め、門松を立て、年棚に鏡餅や洗米、神酒などを供え、一家を代表する年男は一年の邪気を払う若水を汲んできて年棚、神棚、仏壇などに供え、雑煮を作りました。元旦には年神様に供えたものを降ろし、餅、雑煮、お節料理を食べ、新しい一年の健康と幸せを願いました。 |
正月飾りは1月7日に取り除き燃やすのがしきたりです
■注連縄(しめなわ)■ |
注連縄・輪飾りは周囲の汚れを清める意味があります。 注連縄飾りは、注連縄にウラジロ(シダ)、ゆずり葉、ダイダイを添えたもので、主に玄関に飾ります。輪飾りはこれを簡略化したもので、台所や水道の蛇口、各部屋の柱など、家の中で清めたい場所に飾ります。また、注連縄は神棚にも飾ります。神棚の正面上に新しい注連縄を飾り、米・水・お神酒等を備えます。 |
■門松(かどまつ)■ |
門松は年神様を家庭へ招く目印 門松を門、または玄関に立てるのは、神様を招く時の目印とするためです。門松を立てない場合は、門松の図柄を印刷した紙を玄関に貼り、代用する事もできます。 |
■鏡餅(かがみもち)■ |
鏡餅は、年神様へのお供えとして飾るものです。飾り方は、三方(さんぽう)と呼ばれる台の上に奉書紙か半紙をおき、ウラジロ(シダ)、ゆずり葉を敷いた上に昆布をおきます。大小2個の平たい丸餅を重ね、一番上にダイダイを乗せます。 |
■雑煮(ぞうに)■ |
雑煮と言う名は、海の幸、山の幸を一緒に入れて食べる事に由来しています。餅が欠かせないのは、年神様に供えたものを家族揃って食べるという考え方からきています。 地域や家庭で、材料や味付けが違うのが特徴です。鹿児島独特の雑煮の一つとして、島津家に代々伝わる「焼き海老雑煮」があります。 |
■御節料理(おせちりょうり)■ |
おせち料理は、端午や重陽など1年の五節句に神前に供える料理の事でしたが、今では正月の料理だけをさすのが一般的になっています。 おせち料理を食べるのは、年神様に供えたご馳走を頂く事からきていて、また、年神様を迎えている間は煮炊きをするのを慎むという意味があります。 |
■お屠蘇(おとそ)■ |
「屠蘇」には蘇(病気を起こす鬼)を屠る酒と言う意味があり、平安時代に中国から伝わった薬酒です。元旦から三が日にかけて、邪気払いと不老長寿を祈願して頂きます。 昔から、家族の中の年少者から飲むのがしきたりですが、これには若さにあやかろうという意味があります。 |
■お年玉(おとしだま)■ |
お年玉は、年神様に捧げた供物を下げて分け合う事に由来する縁起物です。現在では、両親・親戚など、年長者から子供に渡す現金を「お年玉」と呼ぶようになりました。お年玉はのし袋に、できれば新札を入れます。のし袋がない場合は、お金をそのままではなく、懐紙などに包んで渡します。 |
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