大隅町

第12代景行天皇の時代、日向の国(宮崎と鹿児島の両県)の隼人族が、天皇の言う事を聞かないで、反乱を起こしました。そこで、天皇は軍勢を率いて、はるばる鹿児島にやってきました。
隼人たちは、大隅国加治木にいて、上井城にたてこもり、天皇の軍勢をむかえた。毎日、はげしい戦いが続きましたが、どうしても上井城をおとす事ができません。
城にせめかかると、頭の上から大きな石や丸太が、ゴロゴロ落ちてくる。城には、鬼のような顔をした大男が、一生懸命に隼人たちに命令を下して、戦いの指揮をとっている。これこそ、隼人族の総大将大人の弥五郎どんです。天皇の軍勢は、おそれをなして思うように事が進みません。
そこで、天皇側の方では、計略をもって弥五郎どんを殺す事にしました。仲直りと見せかけ、弥五郎どんに大酒を飲ませ、酔いつぶしてしまいました。これでは、隼人族の総大将大人の弥五郎どんもナなすすべがありません。とうとう刺し殺されてしまいました。隼人族は、こうしてほろぼされてしまったのです。
そののち。弥五郎どんのたたりが多く発生したので、天皇は、放生会(仏教の儀式)を行い、霊をなぐさめました。大隅町の岩川八幡は弥五郎どんを祭ってあります。
 

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