米に含まれる栄養素は、炭水化物、タンパク質、ビタミンB1、食物繊維などです。
これらの栄養素(特に、ビタミンB1や食物繊維)は、胚芽やぬかなどに多く含まれているので、玄米や精白度の低い7分や5分米を利用すると良いです。
なお、最近では小麦のグルテンを加えた米粉を使ったパン・菓子・麺類も増えてきており、食料の自給率をあげる意味からも注目されています。
米に含まれる炭水化物は、身体や脳を初めとする臓器に活動エネルギーを供給する栄養素で、1日に摂取すべきエネルギーは年齢・性別によって基準が設けられています。
このエネルギーを過不足なく取る事が重要です。
炭水化物が不足すると、エネルギー源としてタンパク質が分解されるために「やせ」や脳の機能維持低下・免疫機能低下につながります。
「ご飯は太る」と言って敬遠する人がいますが、食べ過ぎが問題なのであって、ご飯に肥満を促す作用や成分が含まれている訳ではありません。
タンパク質は、体を構成している細胞の主成分(筋肉や血液)だけでなく、ホルモンや酵素・免疫抗体も作ります。
人が生きていくために絶対に欠かせない栄養素です。
一般的に、タンパク質が多く含まれる食材には脂肪も多く含まれるために、中高年層は運動不足から取り過ぎると肥満になってしまいます。
従って、動物性食品だけではなく、米・大豆等のような植物性食品をバランス良く取ってタンパク質を摂取するようにすることが大事です。
1食に必ず主菜一品を食べるようにしましょう。
その意味でも、三食適量のご飯を取る事をお勧めします。
ビタミンB1は、体内で糖質をエネルギーに変える手助けをしたり、手足の末
梢神経の働きを正常に保つ作用があります。
不足すると、糖質の代謝がうまくい
かず疲労がたまりやすくなり、ひどくなると神経症状の脚気症状が現れます。
また、インスタント食品や酒の飲み過ぎが続くとビタミンB1の欠乏が心配されます。
ビタミンB1が不足すると、便秘、むくみ、消化不良、多発性神経炎、心肥大等の障害が起ってきます。
食物繊維には、不溶性と水溶性とがあり、不溶性の食物繊維には、便秘の予防・
改善、有害物質の排泄、大腸がんの予防などの働きがあります。
一方、水溶性食物繊維には、腸内環境の改善、血糖上昇の抑制、脂質異常症の予防、高血圧の予防などの働きがあります。
食材に含まれる食物繊維の種類によって働きが違うため、さまざまな食品から多くの種類を取るのがポイントです。
ちなみに、不溶性食物繊維は、穀物・豆などに多く含まれ、水溶性食物繊維は、野菜・果物などに多く含まれています。