葬儀は「悲しむだけの場」ではありません。
葬儀は「やればいい」というものではありません。
葬儀は故人さまとご家族さまの
その意味を大切にされ、 故人さまの人生最期の「儀式」に恥じないお気持ちでお臨みください。
葬儀に関しても近年は人と人との繋がりが希薄になってきており寂しさを感じています。
かつてのご葬儀は地域のみんなと一緒になって執り行うものでした。それは、決して見栄を張るための儀式ではありません。
大切な人を亡くしてしまったご家族を、
「みんなで見守っていこう」・
「困ったことがあれば助け合っていこう」という想いがそこにはありました。
そういった経験がある方ならお分かりになられると思うのですが、葬儀が全て終わり、帰り際に参列者から温かい言葉をかけられ、安心した記憶はありませんか?
緊張がゆるんで、泣いてしまったことはないでしょうか。
近年は家族葬が当たり前になり、一人残された時など「安全」という意味合いもあるのでしょうが、ご近所の方にも死を知らせないということまでもが当たり前になってきています。
ご家族がいらっしゃる場合は、まだ良いかもしれません。
しかし、たった一人残されたらどうでしょうか。
ご近所の方も「ご遺族から死を知らされていないから声をかけることもできない」と、心配されて相談に来られた方もいらっしゃいます。
葬儀は遺された家族で、新たな旅立ちを宣言する場でもあり、改めて「よろしくお願いします」という想いを伝える場です。
ご家族さまが、ご親族・友人とはもちろん、故人さまとご縁のあった方と新しくご縁を結ぶ大切な場です。
「家族葬」・「一般葬」と言葉で分けられてはいますが、
そういった事も考えながら、葬儀で結ぶ、強くする、「ご縁」も大切にしていただきたいです。
ちなみに、私の友達の多くが葬儀をキッカケに結んだご縁です。
「葬儀屋の人」ではなく、近所の「西山さん」。お友達の「西山さん」。といった形で、葬儀が終わった後もお付き合いが続いています。 そのご縁に笑顔をもらい、勇気をもらう日々に感謝しています。
葬儀はご家族が「死」と向き合うための大切な儀式です。
大切な方の死を身近に感じることで、
人生は「限りがある」もの。
無限ではなく「有限」であると知ることができます。
人生が「有限」であると知ったその日から
人は生き方がかわります。
自分が死につくその時に「後悔しない」生き方をしようと歩みがかわります。
死を遠ざけようとする傾向にありますが、死を当たり前のモノとして、もっと身近に感じ、普段の会話に取り入れたほうが、命の尊さを感じ、よりよい人生を、「自分らしい」人生を歩くキッカケになるのではないかと思います。