施設計画とは、
立地特性の整理とは、一言でいえば事業コンセプトに合致した事業所・店舗の立地条件を確認・把握する事です。
この場合、[1]創業資金等の関係で立地がある程度確定している場合と[2]事業コンセプトに沿って立地を新たに探す場合とに大きく分けられます。[1]の場合は、事業コンセプトを満足させる立地特性がどの程度満たされるかを確認・整理することになりますし、[2]の場合は文字通り事業コンセプトを満たす立地特性かどうかの確認になります。
いずれの場合でも、事業コンセプトに見合う客層(ターゲット層)の把握、競合者の把握、事業コンセプトに合う物件所在の確認、立地商圏の商業ポテンシャルの把握等が主な調査内容です。
(1)の整理・把握した立地特性により、進出したい立地が確定した場合(予定していた立地が事業コンセプトに見合った場合)には、その立地で物件を実際に探し評価することになりますが、情報収集の手段としては地域の物件専門会社(不動産会社)、物件情報誌、創業支援会社(商工団体等)、施設施工会社、インターネット等が考えられます。これらの媒体を活用しながら、事業コンセプトに見合った物件を探すことになります。
なお、物件を評価する場合のポイントは、外装・エントランス・間取り・広さ等から電気ガス設備、給排水設備、空調エアコン、器具・備品、造作物、レイアウト等について事業コンセプトや予算と照らし合わせながら、確認・整理しましょう。
(2)の物件情報の収集・評価に基づいて、あらたに取得するのか?それとも既存の物件を賃借するのかによっても、施設イメージプランの作成は違ってきますが、一般的には、事業コンセプトに基づいて選別決定した立地特性(商圏特性)を踏まえた物件の内外装、設備・備品、造作物、レイアウトについて設計から工事、搬入・設置、造作に至る施設イメージプランを作成する事になります。
施設計画で重要なのは、施設イメージプランを数値化する事です。施設の数値計画は新たに土地・建物を取得するのか?それとも借りるのか?自己所有の物件を活かすのか等により大きな違いがでますが、いずれにしても事業コンセプトに基づいて作成した施設イメージプランを具体的に数値化する事は必須です。
例えば、物件を賃借する場合に、一般的に考えられる設備資金は、
[1]保証金・礼金・敷金・仲介手数料・造作手付金等の初期投資資金、
[2]物件の事業コンセプトに見合う内外装の設計料や改修費用、
[3]機械・設備・工具の取得費用、
[4]器具・備品の購入費用、
[5]物件の情報収集や選別に必要な諸経費等が考えられますので、これら設備資金の数値化と開業当初の運転資金も含めて自己資金で賄えない場合の資金調達先(金融機関)の選別をしっかりと計画することが必要です。