今回ご協力いただいた事業者様インタビューを2回にわけてお届けします。

今回は2017年1月に伺った

榮樂寿司 (握り寿司体験)

木場商店 (工場見学・醤油アイスクリーム試食) のインタビューです。

樂寿司 インタビュー 社長

榮樂寿司(握り寿司体験)

[1]何か目に見える効果がありましたか。

早速ありました!鹿屋市がスポーツ交流している「韓国大学の自転車部」への握り寿司体験や「大隅半島モニターツアー」のお話をいただきました。韓国大学との交流は、いままで観光地の見学だけだったそうですが、当店で握り寿司体験ができることを知っていただいたことをキッカケに、利用してもらえました。

観光地を見るのは、ホームページを見るだけで満足してしまう方が多いと思いますが、「体験」は、ここに来ないとできないことです。こういった交流や体験を今後も続けていければと思います。

他にも参加した留学生からFacebookのリクエストをもらっています。こちらの繋がりも大切にしていきます。

[2]留学生を迎える前の気持ち。

不安などは一切なくて、わくわくしていました。

鹿児島市では「マリンポートかごしま」に観光船が頻繁にくるので、外国人向けの握り寿司体験が日常茶飯事です。ですから、 鹿児島県の寿司組合の中で外国人の対応についての勉強会があります。その取り組みの一環で、3か国語のメニューや寿司の歴史などのパンフレットが出来上がっていました。また、挨拶など、必要最低限のマナーも習っていました。

そのおかげで、ちらほらと外国人観光客の受け入れはしていました。しかし、今回のような握り寿司体験を行うのは十数年ぶりでした。昔は国際交流も兼ねて握り寿司体験を行っていたんですが、今は地元の子供たちに握り寿司体験を通じて、日本の文化である寿司の魅力を伝えていく活動をしています。

握り寿司体験といえば、 全国鮨商生活衛生同業組合連合会で、国内外の寿司店関連で働く人を対象に、寿司の調理衛生指導者の資格として「すし知識海外認証制度」があります。この制度では、現地で寿司の握り方や衛生について教え 、寿司職人を養成しています。

外国では、生ものを取り扱う文化が無いに等しいので、魚は腐っても食べられるといった認識や、衛生管理がなっていないせいで、食中毒を起こすケースが多いからです。

こういった 握り寿司体験を通して、寿司職人になりたいという子と出会え、育てていけたら嬉しいですね。

[3]どんな準備を行いましたか。

外国語のメニューやお寿司の歴史、食べ方などの紹介はもともとありました。ですから、留学生のみなさんの心に残るためには何をしたらいいだろうかと考えました。そこで思いついたのが、ただ握り寿司を体験するだけでなく、コンテスト形式にして、 上位入賞者のプレゼントとして榮樂寿司のロゴの入った「湯のみ」や、いろんな種類の魚が漢字で書かれた「手ぬぐい」を用意しました。

[4]留学生が来てどう思いましたか。

日本の文化に少しでも触れてもらえてよかったです。今回の留学生に限らずですが、外国の人が日本の文化に触れて、なにかしら感じてもらえるってすごいことですよね!


[5]何かトラブルはありましたか。

特にはなかったですが、私の案内不足でかっぱ巻きを切るときに、留学生が自分で包丁を手に取ろうとしたことくらいでしょうか(留学生が握ったかっぱ巻きを、大将が等分に切る という作業がありました)。

職人の道具は、命にも等しいので、他の人には絶対触れてほしくないものだったので慌てました。

アンケートを見ると刺身を作ってみたいという声が多くあったので、その場合は、体験用に包丁を用意したいと思います。

寿司を握るだけでなく、職人の想いというものも伝えていきたいですね。

[6]留学生と直接、話をしたり交流できましたか。また、留学生を迎える前と後で気持ちに変化がありましたか。

あまりどんなことを話したかは覚えていないのですが、片言で「寿司が好きか」「はじめてですか」と話しかけました。「わさびはたくさんいれるといい」と冗談を言ったら笑ってくれました。なんちゃって英語も通じて、鹿児島の方言もほんのちょっぴり知ってもらえて、楽しかったです。

気持ちの変化ですが、「おもてなし」する相手が日本人だから、外国人だからという違いはありません。みんな同じです。

[7]アンケートを読んだ感想

いい感触でした。やって良かったです。

[8]同じような機会があったら参加したいと思いますか。

参加していきたいです。人数は20名程度が目が行き届くのでいいです。

榮樂寿司では地産地消を推進しています。ですから、「かのやカンパチ」を育てている現場でカンパチへの餌やりなど体験してほしいですね。

時期は11月であれば初旬が助かります。後半になると年末に向けて忙しくなってきますので。

留学生アンケート13名/14名中

また榮樂寿司をご利用いただけますか   接客・サービスは行き届いていましたか
 

 

握り寿司体験は楽しかったですか?   食事の内容はいかがでしたか
 

 

食事の味付けはいかがでしたか   店の雰囲気について
 

 

また体験してみたいですか   楽しかったことや、難しかったことを教えてください
 

 
  • 握りが難しかった(中国/女性)
  • 寿司を作る方は難しかったが、美味しかったです(中国/女性)
  • にぎり寿司が体験できるのは観光客にとって楽しくて良いと思います。(中国/男性)
  • 刺身を作ってみたい(ベトナム/女性)
  • とてもわかりやすく、楽しかったです。自分で魚を切る体験もしてみたかったです。(スペイン/男性)
  • 初めてのにぎり寿司。とても面白かったです。(ブラジル/女性)
  • 楽しかった(ナイジェリア/女性)
  • 寿司を握るのは難しいのだと知りました。(ベトナム/男性)
  • 面白くて、楽しかったです。(中国/女性)
  • 旅行の中で一番の体験でした。面白かった。ぜひ、包丁を使ってみたかった。(リトアニア/男性)
  • 素晴らしい経験だった(ペルー/男性)
  • 楽しかった!(ペルー/女性)
  • 初めてのにぎり寿司はとても面白かった。良い経験ができました。(ラトビア/男性)

 

今回の見学でビックリしたり、他の人に教えたくなることがありましたか
  • 寿司の作り方を見ているときは簡単そうだけど作るととても難しい (中国/女性)
  • 洗面所以外はとても良い建物だと思います。洗面所に石けんが無かった。(中国/男性)
  • 寿司が大好きな人にとって驚くべき体験です!(スペイン/男性)
  • 1つの寿司を握る工程はシンプルで衛生的だった(ナイジェリア/女性)
  • とっても美味しかった(ベトナム/男性)
  • 店の雰囲気はとてもよかった、ぜひもう一度行きます。(中国/女性)
  • 寿司を握るのは難しい!!(ペルー/男性)

場商店 インタビュー 社長

木場商店 (工場見学)

[1]何か目に見える効果がありましたか。

今のところ効果は特にありません。


[2]留学生を迎える前の気持ち。

普段通りです。いつものお客さんを案内をするのと同じ気持ちです。

Visit Osumiのように外国人留学生の見学を受け入れるのは初めてでしたが、普段から鹿屋市のALTの子たちや、奥さんや旦那さんが外国の方だったり、仕事上で外国の方と接したりと、身の周りに日本語が達者な外国の人がたくさんいらっしゃることもあって抵抗 はありませんでした。


[3]どんな準備を行いましたか。

いつも通りです。しいていえば緑茶くらいでしょうか。

[4]留学生が来てどう思いましたか。

もう少し時間があればよかったです。

Visit Osumiの話を貰った時に「工場の見学と試食で30分も持たせられるかな?」と心配でしたが、伝えたいことが沢山あって、説明が急ぎ足になってしまいました。アンケートを読むと、余計に直接話しができる時間があれば良かったと思います。


[5]何かトラブルはありましたか。

特にありませんでした。


[6]留学生と直接、話をしたり交流できましたか。また、留学生を迎える前と後で気持ちに変化がありましたか。

醤油のソフトクリームの感想について、「おいしい?」と1人に聞けたくらいです。

外国の方って、生きてきた世界が違って、価値観も違います。ですから、こういった機会を大切にして、相手をもっと知っていきたいです。もちろん、それは日本人相手にもいえることですが。最近は、外国から仕事にきている人が多いですし、自分も検討したことがありますから、なおさらです。

[7]アンケートを読んだ感想

「悪かった」と書かないのは日本人特有なのかなと思っていて、外国の人はもっとストレートな意見を述べるのかと思っていました。今回のアンケートを見ると「悪かった」という意見がなくて、もしかしたら気を遣ってくれたのかもしれませんね。 それか、滞在時間が短くて、そんな所を見つける時間もなかったのかもしれません。

海外の市場も考えたりはしますが、実際に進出した企業が次々撤退していることを考えると厳しいと感じています。Visit Osumiをキッカケに、信頼できる外国の人が間に入るとまた違うとも思うので、そんな関係づくりもできたらいいと思います。

[8]同じような機会があったら参加したいと思いますか。

また、都合がついたら参加していきたいです。人数は20名程度がいいですね。

9、10、11月は味噌の仕込みの時期なので早めに予定を教えていただけると調整ができます。11月は、味噌の仕込みも最盛期ではないので都合がつけばできます。

アンケートをみると「醤油が食べたかった」と書いている人も多かったので、木場商店で造っている醤油全種類で、焼き餅や、焼きおにぎり、手作り豆腐などを使って、食べ比べなどしてみたら、もっと楽しいかもしれませんね。

留学生アンケート13名/14名中

工場見学はいかがでしたか?   お醤油のソフトクリームは美味しかったですか?
 

 

醤油はお好きですか   好きだと答えた方へ 好きなところを教えてください
 

 

嫌いだと答えた方へ 嫌いなところを教えてください   店の雰囲気について
 

 

今回の工場見学について、もっと知りたかったことや、印象に残ったことをお聞かせください
  • 醤油ソフトに醤油が使っているのかわからなかった(中国/女性)
  • なるほど!と思える説明でした。(中国/女性)
  • 京都宇治の「伊藤久右衛門」のような雰囲気に感動しました。(中国/男性)
  • アイスクリームがとても大きかった!(ベトナム/女性)
  • ビデオやパンフレットがあるともっと良かった(スペイン/男性)
  • どうやってアイスクリームを作っているのか知りたい(ブラジル/女性)
  • 醤油ソフトがとても美味しかった(ナイジェリア/女性)
  • もっと鹿屋の事を知りたくなりました(ベトナム/男性)
  • 製造工程がきけてよかった(ペルー/男性)

 

ビックリしたり、他の人に教えたくなることがありましたか
  • 醤油ソフトが本当に美味しい(中国/女性)
  • オーナーは甘い醤油は人気はないといったけれど、この甘い醤油の存在をしらない人は世界中にたくさんいます。活躍の場はたくさんあります!(中国/男性)
  • 工場がなぜ黒いのか。製造前にヨーグルトを食べてはいけないなど、管理を徹底しているところ。(ベトナム/女性)
  • アイスと醤油がこんなに美味しいなんて(スペイン/男性)
  • 昔に建てられた木の雰囲気がとてもよく、ビジネスに良さそう。(ナイジェリア/女性)
  • 醤油ソフトおいしかった(ベトナム/男性)
  • 醤油味のアイスクリームは意外においしかった!また食べたい!(中国/女性)
  • 工場は小さいのに、生産量が多い(リトアニア/男性)
  • 工場の大きさ(ペルー/男性)

 

お気づきの点・ご要望、印象に残ったことについてお聞かせください
  • 熊本でも食べられたらいいのに(中国/女性)
  • 醤油アイスクリームをまた食べたい(中国/女性)
  • 醤油の味見をしたかった(ブラジル/女性)
  • 醤油アイスを食べられたことは良い経験でした。他のアイスより醤油アイスがとっても美味しい。その製造工程を知りたい。(ナイジェリア/女性)
  • もっと他の商品もじっくり見たかった(ペルー/男性)

 

 

5回、6回と事業者様インタビューをお届けしました。

みなさん、事業者様たちに共通するキーワードを見つけましたか?

 

私としては

やっぱり今は「原石」なんだなと思います。

なので、それを商売人としての本能なのか

自然とやってのけた事業者様、すごいなぁ・・・と思っています。

あ。もちろん共通してダメ(?)なところも発見してしまいましたが・・・。

 

人によっては「はぁ!?なにをバカな・・・!」って言われるかもしれませんが・・・。
私には原石だなと思えるのです。


さぁ・・・この原石「キラリ」と光ってくるのでしょうか!?

 

次は留学生のアンケート結果をお届けしますね!!

 

第7回へつづく。

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