鹿屋市の方も、ここまで頑張ったんですかと |
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いよいよこの日がやってきました。結局、なんだかんだと準備をして1時間も寝ていない状況で出発です。
集合場所のさつきバスに到着すると、今回お世話になる運転手さんがバスを水洗いしていました。 こんなに寒いのに、自分の仕事道具とはいえ、お客様を気持ちよくもてなすためのバスを念入りに準備されている姿に、自分も頑張らなければ!と気持ちを新たにしました。 |
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みんな揃ったところで外国人留学生14人の出迎えのため、鹿児島中央駅に向かって出発しました。 バスの中では今回の行程の再確認や、外国人留学生の名前や出身国のことなどを話しました。雑談も交えながら、お互いの交流を兼ねた話が終わると、ちょっと体力温存とばかりに静かになりました。バスガイドさんは、今回案内する各場所の 復習です。日本語がわかる留学生とはいえ、外国人を案内するのは初めてです。バスガイドさんも 必死な様子でした。 そんな姿に感謝しつつ車窓から外を眺めれば、空に輝く月は朝焼けに消え、朝日を浴びた桜島が見えてきました。鹿児島の象徴ともいえる桜島に「留学生と上辺だけでない“心”の交流ができますように。」そして「今回の企画に関わった全員が、やってよかったと思えますように。」と改めてお願いしました。 |
一番不安なことは外国人留学生14人が本当に来てくれるのか!?です。 旅行前日の突然のキャンセルや、今までのメールでのやり取りが拍車をかけて私を不安にさせたのです・・・。本当に来てくれるのか来てくれないのかという心配をしないといけないのがとても辛かったです。
バスを降りて、バスガイドさんと、みわさんと共にVisitOsumiの目印と顔写真付きの名簿を持って集合場所へ向かいました。「Oh!これがビッグカメラ!!」なんて外国人みたいな発言をしたワタクシ。鹿児島中央駅のこんなところにきたのは初めてです・・・。鹿屋ではお目にかかれないような混雑した人の中、こ の中から14人も見つけられるのかと不安に思っていると、そこに現れたのは九州大学のペルー出身の方でした。福岡から昨晩の夜行バスに乗って鹿児島へ来てくださいました。なかなか流暢な日本語を話す姿に、すごいなぁ!と感心して、歓迎の気持ちを表していると、そこに2人目の ベトナム出身の外国人留学生が! |
この方とのメールのやり取りで、今でも忘れられないのが「poor Japanese」。「日本が貧しい??」とか「お金がないけど参加していい??」なのか、散々頭を悩ませた結果、「自分は日本語が下手です。」という解釈にたどり着いたのです。翻訳って想像力が大事なんだなと、翻訳する方によって本の中身が全く違うものになることに改めて実感した次第です。そんなことを走馬灯のように思い出しながら2名確保したところで後が続きません…。
どうしようかと思っていたら、九州大学の方が「西口の外の方かもしれませんよ」と教えてくださいました。みんな不安に思っているかもしれないと、猛ダッシュで外にいくと、外国人の方がいっぱい!!「うわーーーーどうしよう!???」とビックリして、
足がすくんでしまいました。外国人の方を前に、英語を話すというのは、話せる話せない以前に、なぜか気恥ずかしく・・・。小さな声で「は・・ハロー・・・。」と一言。そんな私を気遣ってくれたのか、「Hello!」「コンニチハ」と、笑顔でみんな次々に名簿を指さしてくださいます。「なんていい人たちなんだ!」と感激していると、あっという間に14人揃いました。外国人の方は時間にルーズだということで、集合に30分の余裕をみていたのですが、みんな時間通りに来てくださり、1便早いフェリーに乗ることができました。
初めて会った者同士。気まずい空気が充満した車内。「せいいっぱいのもてなしを」と思っていた自分も勇気がでないまま・・・バスは一路「鹿屋市」へ。車内では自己紹介をしたり、日本の好きなところ、苦手なところなど聞くことができました。 |
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話を聞きながら、にゃがしげしゃんから、果物をいっぱい育てている吉永さんから「ウベ」や「ゆず」をもらってきたよとか、みさとさんが折り紙で作った箸置きなどの写真が送られてきました。こんな風に、企画に直接かかわっているわけではないのに、何かしら気にかけてくれる、こんなAIAが大好き!!と思っていると、あっという間にAIAに到着しました。 |
AIAにて、社長とスティーブンさんもツアーに加わりました! |
「会社に到着した」とほっとしながら、食事の場所へ外国人留学生を案内しました。前日飾りつけをした会場では、あやみさんお気に入りのかのやカンパチソング 「COME ON! PARTY!かのやかんぱち」や、かのやばらえんのテーマソング「かのやばらいろロック」をBGMに、鹿屋の特産品がいっぱい詰まったはまよしさんの「ばら田園弁当」でお昼です。この時間から、今回の企画の最大の貢献者であり、とても頼もしい助っ人!鹿屋市国際交流協会のスティーブンさんが応援にかけつけてくれました。
スティーブンさんの応援をもらうのも一苦労でした。募集要項の中に日本語の日常会話ができるという条件があったのですが、通じないことも多々あるでしょうし、なにより、外国人と接した経験がありません。ですからVisitOsumiスタッフだけではとても不安ということで、社長が約7ケ月もの間、鹿屋市と交渉してくださり、スティーブンさんの同行を勝ち取ることができたのです。スティーブンさんがいてくださる安心感・・・言葉では言い表せません。 |
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当初はこの折り紙で折ったキャラクターを目印にしようということでしたが、 顔と名前がすんなり一致したので助かりました。 |
ネームプレートに名前を書いてもらい、あやみさんが折り紙で作ったキャラクターを選んでもらって、ネームプレートに装着してもらいました。ここで今回、奇跡的に恋人同士で選ばれた二人が、ばららちゃんとばらおくんを選んだことに、偶然てすごいなぁ・・・と感激しました。 社長とスティーブンさんと交えての食事が終わり、ほんのちょっぴり打ち解けてきたところで、社長から今回の旅行企画の主旨を説明してもらい、鹿屋市役所へ。 |
鹿屋市役所で、スティーブンさんから英語版の鹿屋市のパンフレットをもらい、それを見ながら、鹿屋市の観光や特産品の案内をしてもらいました。鹿屋市の事、ほんのちょっぴりでも知っていただけたでしょうか?? |
1便早いフェリーに乗り、時間に余裕ができたので、今年の9月30日にリニューアルオープンした鉄道記念館へ行きました。そこで記念切符を特別にもらいました! 外国人のみなさん、とってもノリが良いので面白い写真もいっぱい撮影することができました。このサービス精神や明るさ、とても羨ましく思いました。 |
楽しみにされている方が多かった吾平山上稜へ。日本語の説明をスティーブンさんが英語で伝えてくださったのですが、みなさん、ちょっと難しそうな表情を浮かべていました。 名前とか難しいですもんね。 でも、さすが吾平山上陵の専門ガイドさんです。知らなかったエピソードが満載です。動画では一部しか掲載していませんが、行幸記念碑のことや杉の木、昭和13年の水害のことなど、見てみて くださいね! |
吾平山上陵は広く、みんながついてきているか確認しなければならず、ちょっと大変でした。ですから前半、説明をして、後半撮影する時間をとりますよと案内をしていればよかったと思いました。 SNSに掲載してもらって宣伝してもらわなければ意味がないので、写真撮影はとても大切です。見た人が「ここに行ってみたいな」と思ってもらえる写真を撮影してもらわなければなりません。 そういった意味では説明に時間を割きすぎてしまい、吾平山上陵を満喫する時間が少なすぎました。しかも、後日、吾平山上陵へ行ったのですが、なんと英語版のおみくじがあったんです!お守りも 、グッズもありました・・・。もっと事前調査をしっかりしていればと、一日目 の反省点がいっぱい出てきています。 |
撮影禁止だったので写真はありませんが、焼酎が作られる工程や、瓶のリサイクルの様子・出荷まで、実際の現場を見ながら説明してもらいました。出来たばかりの焼酎の試飲もありました。 試飲では市場に出回らない焼酎の原酒を飲ませていただきました。その度数は38度!みなさんその味に驚きながらも、堪能されていたようでした。 |
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現場見学のあとに質問コーナーが設けられており、農業に興味のあるベトナムの方や、お酒が大好きなリトアニアの方からの質問攻めに、見事に応える工場長がすごかったですよ。やはり専門家は違いますね! 帰り際、ミニ焼酎セットをおみやげにいただきました。かわいい焼酎瓶にみんな喜んでいましたよ♪ |
少し時間に余裕ができたので、鵜戸神社で参拝しました。ちょっとみなさんお疲れの様子。せっかく来てくれたんだからと、いろんなところを見てもらたいと、あちこち連れまわしすぎるのもいけないなと、ちょっと反省した次第です・・・。 |
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みんな参拝の仕方がわからず、戸惑っている中、社長がきちんとした参拝方法をみせてくださいました。 柏手の音がとてもキレイに聞こえ、外国人留学生の方も見入っていました。 |
大黒グランドホテルでチェックインし、夕食の場所「大衆酒場ハイカラ」へ向かいました。ここで新たにゲストやAIAスタッフを交え、交流会が開催されました。席はくじ引きです。このくじ引きってすごいですよね。私が座った4人テーブルは 、ペルーの方2人とスペインの方でした。みなさん母国語はスペイン語です。久々に話せるスペイン語に、大喜びで話をしていました。英語もさっぱりな私。スペイン語なんてもっとわかりません。 話している姿にカッコいいなぁ・・・と眺めている私も会話についていけるように、こんなことを話しているんだよと日本語で説明してくださる優しさに感激しました。そして、スペイン語でのあいさつや、食材の呼び方、自分の国でメジャーな料理 やお菓子、文化などを教えてもらいました。全く知らない者同士、さらに使っている言語も違います。お互いが歩み寄って交流する、相手の事を知ろうとする気持ちって大事なんだなと思いました。
お料理では鹿児島名物のさつまいもを使った「がね」が大好評でした。中には買ってでも食べたいと気に入ってくれた方もいらっしゃいました。初めての水炊きに、おじや、みんなおなかいっぱいになりながら、めいめいのテーブルで交流を楽しみました。 参加されていた御年80歳のゲストも大満足のご様子。本当はここで「大隅鹿屋地域に訪日外国人を呼び込むためのアドバイスをください」と銘打った討論会の予定だったのですが、今日の感想・・・になってしまったのが心残りです。 しかし、思ってもみない盛り上がりに、満足したのであります。
ほろよい加減の外国人留学生と一緒に(募集した留学生は20歳以上なのでお酒を飲んでも大丈夫ですよ♪)、かのや大黒グランドホテルのバスに乗り込み、ホテルへ帰りました。鹿屋市が特別に用意してくださったお部屋のバラ。気付いてくれたかな?と思いながら、無事、一日目が終了しました。
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